映画『劇場版 BLEACH ブリーチ 地獄篇』(お薦め度★★★)
監督、阿部記之。原作・製作指揮、久保帯人。脚本、高橋ナツコ、大久保昌弘。キャラクターデザイン、工藤昌史。音楽、鷺巣詩郎。主題歌、T.M.Revolution「Save The One, Save The All」。声の出演、森田成一(黒崎一護)、折笠富美子(朽木ルキア)、古谷徹(朱蓮)、伊藤健太郎(阿散井恋次)、中井和哉(黒刀 コクトー)、杉山紀彰(石田雨竜)。TVアニメ「BLEACH(ブリーチ)」の劇場版第4弾。「週刊少年ジャンプ」連載10周年記念作品。
劇場版の映画館での鑑賞は初めてです。想像していた通り、銀幕でのバトルシーンは圧巻でした。TVアニメでも放映された冒頭の“完全虚化(ホロウカ)”一護VS最終形態ウルキオラの超絶バトルはたまげました。劇場版用に描き直されてTVアニメでは表現できない仕上がりになっていました。
劇場版は常にオリジナルな物語で勝負しています。第4弾は連載10周年記念ということで過去の3作品よりもより原作者が製作に加わって描かれていました。本編では現世・断界(だんがい)・尺魂界(ソウルソサエティ)、虚圏(ウコムンド)が舞台ですが、本作で地獄のステージが追加されました。本編をさらに拡張するための仕掛けとして、原作者の気合が伝わってきました。クオリティは高く、本編と比べて遜色は全くありません。しかし、映画の短い時間ではいろいろな要素を組み込むことができません。物語としては途中で敵の意図がわかってしまい、本作だけで物語を完結させるためにご都合主義的に終わってしまいます。少年向けアニメとしては収めるべく収めた作品と言えるでしょう。緻密に構築されてはいるのですが、TVアニメ本編の壮大さと比べるとどうしても物足りなさを感じてしまいます。
「BLEACH(ブリーチ)」においては劇場版はいくら評価されても決してTVアニメ本編を超えることは出来ない宿命を背負っています。やはりTVアニメ本編が凄過ぎるので仕方がありません。
『劇場版 BLEACH ブリーチ MEMORIES OF NOBODY』(2006) 映画版第1作
『劇場版 BLEACH ブリーチ The DiamondDust Rebellion もう一つの氷輪丸』(2007) 映画版第2作
『劇場版 BLEACH ブリーチ Fade to Black 君の名を呼ぶ』(2008) 映画版第3作
『劇場版 BLEACH ブリーチ 地獄篇(2010) 』映画版第4作
映画館で配られた非売品コミックです。
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