ドラマ「冬のサクラ」[全9話](お薦め度★★★★★)
演出、山室大輔、吉田健。脚本、高橋麻紀。原案、戸部真里香。企画、石丸彰彦。プロデューサー、高橋正尚、韓哲。音楽、市川淳。音楽プロデューサー、志田博英。主題歌、山下達郎「愛してるって言えなくたって」。製作著作、TBS。2011年1月クール。純愛ドラマ。
出演、草彅剛(稲葉祐・ガラス細工職人)、今井美樹(石川萌奈美)、佐藤健(稲葉肇・祐の弟で研修医)、加藤ローサ(向井安奈・肇の恋人)、山崎樹範(中里次郎・祐の幼馴染みのお巡りさん)、でんでん(稲葉哲也・祐と肇の叔父)、大島蓉子(稲葉香織・哲也の妻)、白羽ゆり(白石理恵・萌奈美の友人)、遊井亮子(村瀬千尋・ガラスギャラリーの店員)、森迫永依(石川琴音・萌奈美の娘)、江波杏子(石川章子)、高嶋政伸(石川航一・石川総合病院の院長)、吉田日出子(稲葉百合・祐と肇の母)。
タイトルの印象とチェ=ジウやクォン=サンウが友情出演することで、韓国ドラマの焼き直し的なものをイメージしていましたが、日本ドラマとしてど真ん中な純愛作品でした。
非常に制約のある互いの関係において極めて倫理的に振舞う二人の不器用な生き方に、狂おしいほどの切なさがこみ上げました。結局ラストが予想できる最終話ではほとんど泣きっぱなしになりました。草彅剛と今井美樹の組み合わせがこれほどの珠玉な悲恋物語となるとは予想もできませんでした。今井美樹は11年ぶりといこともあって期待できなかったのですが、ブランクを全く感じさせない素晴らしい演技でした。特に母親として娘に対する情感はお見事でした。引き続き別の作品も観てみたくなりました。
主人公の弟役の佐藤健が良かったですね。兄のために翻弄させられるにもかかわらず、兄を心底心配する兄想いの演技は素晴らしかったです。弟の彼女役の加藤ローサも良い味を出していました。重苦しい展開の中で一服の清涼剤としての素直で明るいキャラクターを演じてくれました。
脚本および演出ともに質が高く、久々の純愛ドラマに胸を焦がしました。
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