ドラマ「再生巨流」(お薦め度★★)
監督、鈴木浩介。脚本、久松真一。原作、楡周平。2011年3月WOWOW放映。社会派ドラマ。
出演、渡部篤郎(吉野公啓)、中村蒼(蓬莱秀樹)、陣内孝則(三瀬隆司)、松重豊(近藤和幸)、黒川智花(清水藍子)、長門裕之(曾根崎昭三)、奥貫薫(吉野時江)、佐藤二朗(星野武史)、京野ことみ(飯島典子)。
作品紹介(WOWOWオンラインから引用)
左遷された男の葛藤と再生を描く。物流会社の営業部次長・吉野は、強引な手法で成果を上げていたのが原因で左遷。だが、異動先で同じ境遇の蓬莱に出会い再起を誓う。大企業のリコール隠しを描き、民放連賞、ATP賞で最優秀賞に輝いた話題作、連続ドラマW「空飛ぶタイヤ」。それに続く社会派ドラマを放送。物流業界を舞台に、実力がありながらも左遷され挫折した男の葛藤と再生を描く、社会派ヒューマンドラマ「再生巨流」をお届けする。
主人公のスバル運輸新規事業開発部長・吉野公啓には、ドラマW「他人の家」主演の渡部篤郎。ひじの怪我でプロ野球への道を閉ざされたスバル運輸セールスドライバー・蓬莱秀樹に、今注目の中村蒼。その蓬莱を支える妻・藍子に実力派若手女優の黒川智花。吉野の因縁のライバル、極東通運取締役・近藤和幸には、独特の存在感を放つ松重豊。そして、吉野に立ちはだかる上司・三瀬隆司には、演技派俳優として活躍し続ける陣内孝則。その他にも、奥貫薫、佐藤二朗、中村育二、尾上寛之、山田麻衣子、相島一之、京野ことみ、長門裕之など、実力派キャストが集結。また、監督には、連続ドラマW「空飛ぶタイヤ」「マークスの山」とヒット作を手掛けてきた鈴木浩介。
逆境に立たされても自分の信念をつらぬく主人公、それを取り巻く上司、部下、ライバル、そして家族。オールスターキャストでおくる感動の社会派ドラマにご期待ください。<ストーリー>
「組織」というものを甘く見ていたのかも知れない…。抜群の営業成績を上げながらも、スバル運輸営業部次長・吉野公啓(渡部篤郎)は左遷された。強引なやり方で成果をあげていたことが、上司の三瀬隆司(陣内孝則)らの反感をかっていたのだ。打ちのめされた吉野だったが、自分と同じように挫折を味わう元野球選手のセールスドライバー蓬莱秀樹(中村蒼)との出会いを通して、心動かされていく。
達成困難な営業目標、やる気のない部下達、ライバル企業との熾烈な競争…。吉野は逆境をバネにし、画期的な物流システムの実現に向け、自らの再生を賭ける。
「空飛ぶタイヤ」、「マークスの山」と会心作を続ける鈴木浩介監督の作品なので期待したのですが、面白くありませんでした。ともかく俳優陣の演技が質感がバラバラで統一感がありません。主人公の渡部篤郎はらしさがありましたが、主人公の上司となる常務役の陣内孝則のエキセントリックな演技が全体のトーンを壊してしまいました。なんであれほど過剰な役作りをしたのか疑問です。他の主要メンバーのセリフもすっきりとしない場面が多く、作品に入り込むことができませんでした。
二人の会社員の再生の物語ですが、同じ会社の中で片やビジネス、片やスポーツという分野の違う者同士の目指す方向性を一緒に語ることは難しく、無理矢理さを感じました。また、問題解決を企業のトップに委ねるという前時代的なエピソードは古臭いだけでした。
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