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2011.06.24

関谷直也著『風評被害 そのメカニズムを考える』

著者、関谷直也(せきや=なおや)、東洋大学社会学部准教授。 2011年5月20日発行、光文社新書。 福島第一原発事故で政府が最も心配した“風評被害”について考えるために読みました。うわさと風評被害の違いは次のように明確に定義されています。

「うわさ」と「風評被害」は異なる。うわさは「不安」と「正確・詳細な情報の不足」によってもたらされる。人から人へと情報が伝えられていく連鎖的なコミュニケーション現象である。一方、風評被害は絶対的な「安全」を求める心理と圧倒的な報道量を原因とする消費行動にともなう「経済的被害」を指す。別の現象である。

本書から改めて“風評被害”という言葉を考えさせられました。どう考えても国民の生命を蝕む放射能汚染による“直接被害”を防ぐことが政府としていの一番にしなければならないことで、“風評被害”は二の次であったということです。結局、国民は政府に“風評被害”という言葉で巧みに情報操作をされてしまったのです。これを許したTVを始めとする大手マスコミの無能さは絶望的といわざるをえません。昔尊敬していたNHKや朝日新聞は本当にどうしてしまったのでしょうか。 今後の放射能汚染報道においては、著者の次の考察からマスコミの方々は風評被害という言葉を使うべきではないでしょう。

ただし、風評被害という限りは、「安全」ということが前提である。科学者同士でも議論が分かれるような汚染が存在する以上は、もう、それは風評被害の範囲を超えている。「安全でない」ならば風評被害ではない。

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