ドラマ「それでも、生きてゆく」(お薦め度★★★★★)
<スタッフ>
脚本、坂元裕二
音楽、辻井伸行
主題歌、小田和正「東京の空」
プロデュース、石井浩二
演出、永山耕三、宮本理江子、並木道子
制作、フジテレビドラマ制作センター
<キャスト>
瑛太(深見浩貴)
満島ひかり(遠山(三崎)双葉)
風間俊介(雨宮健二(三崎文哉))
田中圭(日垣(深見)耕平)
佐藤江梨子(草間真枝)
福田麻由子(遠山(三崎)灯里)
村川絵梨(日垣由佳)
倉科カナ(藤村五月)
安藤サクラ(臼井紗歩)
柄本明(深見達彦)
段田安則(日垣誠次)
小野武彦(草間五郎)
風吹ジュン(遠山(三崎)隆美)
時任三郎(三崎駿輔)
大竹しのぶ(野本(深見)響子)
傑作です。
脚本、演出、キャスティングの全てが完璧でした。
少年Aのその後にその被害者家族と加害者家族が遭遇してしまうという究極の人間模様を追及した意欲作でした。あまりに暗く深いテーマだけに平均視聴率は10%を超えることが出来なかったようですが(平均9.25%)、作品の完成度は目を見張るものがありました。
特にキャスティングは本当に素晴らしかったと思います。なんといっても新旧二人の天才女優、満島ひかりと大竹しのぶの共演は圧巻でした。加害者の妹と被害者の母という深過ぎて複雑過ぎる間柄を彼女たちの卓越した演技力の応酬は長く記憶に残ると思います。主人公を演じた瑛太、少年Aの風間俊介の男優陣もお見事でした。被害者の兄と加害者の想像を絶するせめぎ合いに圧倒されました。そして、被害者の兄と加害者の妹の切な過ぎて真っ直ぐ過ぎる愛に心が揺さぶられました。最終回は涙が止まりませんでした。
それにしても暗過ぎて目を覆いたくなるような場面が数多く描かれましたが、小田和正の主題歌「東京の空」が感じさせる希望がトーンを救い上げてくれました。この主題歌無くしては成立しなかったといっても過言ではないでしょう。
最終回を観終えて感じる余韻は、明るく清々しいものです。よくぞこの暗いテーマで前向きな気持ちにさせてくれるとは驚きです。本作品を提供してくれた製作陣に感謝します。
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