映画『はやぶさ/HAYABUSA』(お薦め度★★★★)
監督、堤幸彦。プロデューサー、井上潔、脚本、白崎博史、井上潔、VFXスーパーバイザー、野崎宏二。主題歌、fumika『たいせつな光』。2011年日本。20世紀FOX配給。ヒューマン映画。出演、竹内結子(水沢恵・対外協力室兼萩原研究室研究生)、西田敏行(的場泰弘・宇宙科学研究所対外協力室長)、高嶋政宏(坂上健一・カメラチームリーダー)、佐野史郎(川渕幸一・プロジェクトマネージャー)、山本耕史(田嶋学・サンプラー開発担当者)、鶴見辰吾(喜多修・エンジン開発担当責任者)、筧利夫(矢吹豊・文部科学省官僚)、市川実和子(小田島加那子・宇宙科学研究所対外協力室員)、甲本雅裕(平山孝行・運用スパーバイザー)、マギー(福本哲也・カプセル担当責任者)、高橋長英(萩原理・サイエンスマネージャー)、生瀬勝久(<はやぶさ>の熱狂的なファン)。
まさかこれほど泣ける映画だとは思ってもいませんでした。ハンカチが必要です。
中盤に差し掛かった小惑星探査機“はやぶさ”の打ち上げから、涙を誘うシーンが続きました。泣かせようとする演出ではなく、心に深く共感させる手法です。
堤幸彦監督に改めて感服しました。主人公に竹内結子を起用し、VFXで描かれる“はやぶさ”を竹内結子のナレーションで擬人化した設定は絶妙でした。ドキュメンタリーとしないのであれば、このような手法で世界観で構築するのが作品として最適と判断されたのでしょう。この作り方によって“はやぶさ”のミッションとそれを支えた人々に深く共感できました。
観終わってからの清々しさは抜群でした。本当に良い作品だったと思います。また、7年間に及んだ“はやぶさ”の偉業、NASAでも成し得ていないサンプルリターンに成功した宇宙開発に日本人としての誇りと自信を呼び起こしてくれました。ちなみに企画は1995年からとのことで足掛け15年のプロジェクトでした。
それにしても、“はやぶさ”の初作品が日本の映画会社ではなく20世紀FOX配給の洋画であることが、ちょっと残念でした。このような題材は邦画こそが先鞭をつけなければならなかったのではないでしょうか。邦画は、東映が『はやぶさ 遥かなる帰還』(2012年2月11日公開)、松竹が3D映画『おかえり、はやぶさ』(2012年3月10日公開)を用意しています。
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