映画『スリーデイズ』（お薦め度★★★★）

監督・脚本、製作、ポール=ハギス。2010年米。クライムサスペンス映画。出演、ラッセル=クロウ（ジョン=ブレナン）、エリザベス=バンクス（ララ=ブレナン）、ブライアン=デネヒー（ジョージ=ブレナン）、レニー=ジェームズ（ナブルシ警部補）、オリヴィア=ワイルド（ニコール）、タイ=シンプキンス（ルーク）、ヘレン=ケアリー（グレース=ブレナン）、リーアム=ニーソン（デイモン=ペニントン）。フレッド=カヴァイエ監督による2008年仏映画「すべて彼女のために」がオリジナルをハリウッド・リメイク。

息詰まる逃走劇でした。
前半は、脱獄計画を企てるに主人公の苦悩が見事に描かれています。アクション映画にありがちな、スマートでテンポの良い展開ではなく、失敗や試行錯誤を繰り返すリアリティと妻と子供に対する愛情が丹念に描かれています。裁判に関する経緯を大胆にカットしていますが、主人公が本当に苦渋の選択をしてきたことが伝わってきました。
この前半の溜めによって、後半に動きますが、想定外の事態になかなかもどかしさを抱えながらのアクションシーンが連続します。特に主人公を追う警察の明晰さには驚かされました。動きだけでなく心理的なスリリングさも十二分に味わいました。終盤に欠けて主人公への感情移入が高まりました。
何といっても主人公の父親役ブライアン=デネヒーが素晴らしかったです。多くを語らず息子を気遣い、信頼し応援する姿に泣けました。親子3代に渡る家族愛満載の映画です。

『はやぶさ』が本日（10/1）から公開なので、朝一番9時40分の上映から観ようと気合を入れて映画館に行ったのですが、今日は“映画の日”で1000円との掲示に気付き、前売りで鑑賞すると300円損をするため、チケット購入窓口に向かう直前に本作品に切り替えました。ブログなどで評判が良いのを知っていましたので、良い作品に出会えました。