映画『男はつらいよ』(お薦め度★★★★★)
以前から何回も観ているはずですが、シリーズ第1作はいままで意識したことはありませんでした。最初の映画なので寅さんのキャラクターはまだ固まっていないのだろうと思ってみましたが、いきなりいつもの寅さんです。オープニングで寅さんはネクタイをして革靴で登場するものの、全く違和感がありません。 20年振りに帰っていきなり、妹の縁談をぶち壊しておいちゃんに怒られます。寅さんをおいちゃんが殴るシーンから泣けました。おいちゃんがやむにやまれず、寅さんを叱責しなければならない切なさにグッときました。怒るほうも怒られるほうも辛いという肉親の情が描かれています。 その後の話も博とさくらの披露宴で、博の父が出席者にお礼を述べるシーンはグダグダに泣けました。志村喬の名演技と、それに続く寅さんの新郎新婦を思いやる愛情に号泣しました。しかも笑わせてくれる渥美清の演技に完敗です。 第1作から完成度が高く、笑って泣かせる作品だったのですね。人気が出るはずです。御前様の一人娘・坪内冬子に振られて、柴又を後にする寅さんの分かりやすさ本当に愛おしいです。
番組紹介/解説(WOWOWオンラインから引用)
渥美清が当たり役の《フーテンの寅》こと車寅次郎に扮した、国民的映画シリーズ「男はつらいよ」の記念すべき第1作。“特別篇”を含むシリーズ全49作はここから始まる!
同名のTVドラマ(1968~69年にフジテレビが放送。有名な主題歌もこのTV版から受け継いだ)の好評を受け、単発で製作されたこの映画版が、後に全49作(渥美の逝去後に作られた「~寅次郎ハイビスカスの花 特別篇」含む)も続き、“1人の俳優が主演した最も長い映画シリーズ”としてギネスブックに載るようになるとは、当時は誰も思わなかった。だが、渥美演じる《フーテンの寅》が故郷の葛飾柴又へ20年ぶりに帰って来たことから始まる珍騒動には、笑いと涙がいっぱい。名シリーズの原点として必見だ。
制作年/制作国/内容時間 1969年/日本/92分
ジャンル コメディ物語
フーテンの寅と呼ばれるテキヤの車寅次郎は、20年ぶりに故郷の葛飾柴又に帰る。叔父の家に着いた寅次郎はそこで美しく成長した妹さくらと再会して感激。だが、さくらと会社社長の御曹司、道男のお見合いをぶち壊しにしてしまい、再び旅へ。奈良で柴又帝釈天の御前様とその娘で自分の幼なじみである冬子と再会した寅次郎は、冬子にのぼせ上がったこともあって柴又に戻るが、近所の職工・博がさくらに惚れていると知って動揺する。
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