ドラマ「學(がく)」(お薦め度★)
原作・脚本、倉本聰。監督、雨宮望。音楽、羽毛田丈史。主題歌、Learning to Live(Produced by David Foster)/JP。2012年WOWOW開局20周年記念番組。人間ドラマ。
出演、仲代達矢(風間信一・祖父)、高杉真宙(風間學・信一の孫)、八千草薫(風間かや・祖母)、勝村政信(大下・カメラマン)、Tom McBeath(シドニー=モス・信一の友人)、Christina Jastrzembska(マギー=モス・シドニーの妻)、Valin Shinyei(シドニーの孫)、松崎謙二(風間一郎・學の父)、山本雅子(風間ゆり子・學の母)、稲葉菜月(ユカ・學が起こした事件の被害者)。
番組紹介/解説(WOWOWオンラインから引用)
倉本聰、幻のオリジナル脚本ドラマ。仲代達矢主演で贈る、カナダのロッキー山脈を舞台にした、少年と祖父の“命の物語”
「北の国から」で、全国のドラマファンを魅了した脚本家・倉本聰。その後も「拝啓、父上様」「優しい時間」「風のガーデン」など、名作を書き続ける倉本聰の、幻のオリジナル脚本ドラマ「學(がく)」を放送する。カナダの壮大な自然が持つ生命力に魅了され、倉本聰が1992年に執筆したのがこの作品。
現代日本の文明社会にもてあそばれ、わけもわからずに大罪を犯し、生きる気力も希望も失った孤独な少年は、祖父に連れられ、カナダの大自然の中で、生きることの原点を見出す旅に出る。「人として生きていくこと」「自然と共存すること」を真正面から描く“人間と自然への賛歌”ともいえるこのドラマ。死期が近いことを知りながら自らの命を懸けて孫の再生に挑む祖父を演じるのは、日本を代表する名優・仲代達矢。希望を失った14歳の少年・學には新人の高杉真宙を起用。
壮大なカナダのロッキー山脈を舞台に、美しくも力強い人間ドラマをお届けします。<ストーリー>
ニューヨーク在住のエリート商社マンを両親に持つ13歳の少年、學(高杉真宙)はパソコンだけを友達に、東京でひとり暮らしをしていた。ある日、學はパソコンを勝手にいじった近所に住む4歳の少女に激昂し、思わず突き飛ばしてしまい、少女は絶命する。恐怖に駆られた學は遺体を遺棄するが、すぐに発覚し、マスコミを騒がせる大事件となる。
世論の追及を受けた両親は自殺。學は一切の感情に蓋をするように言葉を発しなくなり、生きる気力さえ失ってしまう。そんな學を引き取った元南極越冬隊員の祖父、信一(仲代達矢)は、自らの命を懸け學を人として再生させることを決意し、ある計画を実行に移す。學を連れ、カナダの険しいロッキー山脈へと旅立つ信一。それは、あまりにも危険で無謀な賭けであった――。
タイトルから説教臭い作品と感じていましたが、倉本聰が脚本ならばと鑑賞しました。駄作です。ロケ先のカナダの大自然は壮大ですが、物語があまりにも陳腐でした。大体、孫に生きることを諭しながら、自分は自殺する主人公は論理矛盾の象徴です。孫を生かせるために祖父の魂を注入したとの件は、がっかりさせられました。脚本として禁じ手でしょう。孫のキャラクターは意味不明の人格破綻者なのに、サバイバルを経験すると何故か良い人間になるというお気楽なロジックは痛いです。
倉本聰の20年前の脚本ということですが、すでに遠く過去の人になっていたようです。WOWOWの新春スペシャルドラマとしては大外れでした。
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コメント
>倉本聰が脚本ならばと鑑賞しました。駄作です。
>ロケ先のカナダの大自然は壮大ですが、物語があまり
>にも陳腐でした。
まさしく同感です。
誰しも倉本聰が脚本ならばと思って観ますよね。
筋が単調でした。何か心に残るものがあることを
期待してましたが、残念でした。
何も残りませんでした。
緒形拳の遺作となった「風のガーデン」みたいなものを
期待したのですが。無理でしたね。
投稿: 以前は後ろの席のおっさん | 2012.01.30 11:15
>何も残りませんでした。
その通りですね。
WOWOWとして、新春の目玉として倉本聰の名前が
欲しかったとしか思えません。
不運にも20年前のお蔵入りをつかんでしまいました。
全く時間の無駄でした。
投稿: erabu | 2012.01.30 22:15