映画『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』(お薦め度★★★★)
りりーが初登場する作品です。
寅さんと似た者同士で、酔って大声を上げてごねる彼女を寅さんがなだめる逆転現象が見られます。彼女の生い立ちや境遇について、自らは多くを語りませんが、寅さんと深いところで繋がっている場面が映し出されます。
それにしても、寅さんの妹は大変です。北海道の牧場に何を思ったのか手伝いに行って、すぐに体調を崩してしまう寅さんをさくらが迎えに行きます。何て親(妹)不孝の兄なのでしょうか。迷惑かけた割には、ほとんど反省してなくて、家から離れることでしか償いを表現することしかできない不器用さは、本当に手を焼かされます。
奇麗事ではすまない家族関係をこの兄と妹が鋭く描いてくれます。
番組紹介/解説(WOWOWオンラインから引用)
渥美清主演「男はつらいよ」シリーズの第11作。寅さんはシリーズのその後も関係が続く運命の女性リリーと初めて出会い……。リリーに扮した名マドンナ女優は浅丘ルリ子。
寅さんが好きになるシリーズ名物のマドンナだが、ベスト・マドンナという声がよく挙がるのが、本作が初登場の浅丘ルリ子演じるリリー。彼女は寅さんにはモッタイないほどの美女だが、寅さん同様、いつも自分がいる場所に居心地の悪さを感じているという、数あるマドンナ中、いわば最も寅さんに近いキャラである。彼らの最初の出会いを描いた本作で、2人の仲は意外な方向に……。シリーズを見続けた人こそ味わえる感動と味わいが本作にぎゅっと詰まっているといって過言でない。ロケ地の北海道網走市の風景も美しい。
制作年/制作国/内容時間 1973年/日本/101分
ジャンル コメディ物語
テキ屋の寅次郎は父親の二十七回忌、偶然に故郷・柴又の実家《とらや》に帰るが、法事の場で大騒ぎした上、妹のさくらが幼い息子にピアノを買ってやりたいというのを聞いておもちゃのピアノを買ってくるという失敗をして、再び旅路へ。北海道の網走に行った寅次郎は地方のキャバレーをめぐる売れない歌手リリーと出会った後、ひょんなことから柴又に戻ると、そこにリリーが尋ねてくる。たちまちリリーに夢中になる寅次郎だが……。
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