ドラマ「妖怪人間ベム」[全10話](お薦め度★★★★)
脚本、西田征史。演出、狩山俊輔、佐久間紀佳、浅見真史。原作、アサツーディ・ケイ。音楽、サキタハヂメ。シニアチーフクリエイター、櫨山裕子。プロデューサー、河野英裕、大倉寛子、原藤一樹、小泉守。2011年10月クール、日テレ放映。アニメ実写ドラマ。
出演、亀梨和也(ベム)、杏(ベラ)、鈴木福(ベロ)、北村一輝(夏目章規・刑事)、堀ちえみ(夏目菜穂子・夏目の妻)、杉咲花(夏目優以・夏目の娘)、林遼威(夏目誠・夏目の亡き息子)、あがた森魚(緒方浩靖・大学教授)、石橋杏奈(緒方小春・緒方の孫)、広田レオナ(町村日出美・緒方家の家政婦)、柄本明(緒方晋作/謎の男)。
1968年に初放映されたテレビアニメを実写ドラマとしたとても懐かしい作品です。
当時リアルタイムで観ていた人間にとって、実写版が鑑賞に堪えられるかどうかが一番興味がありました。結果は大満足です。テレビアニメはベロが主人公だったことぐらいしか覚えていないので、比較するだけの記憶は無いのですが、過去に抱いたイメージを壊すことなく新たな作品として提供してくれました。アニメ実写ドラマについて日テレの手腕は「怪物くん」「らんま1/2」に続いて素晴らしいと感じます。
「早く人間になりたい」という目的のために何百年も放浪の旅をしなければならない3つの魂の真っ正直な正義感にやられました。醜い姿に変身したくないのに激情によって、変身してしまう悲しさや辛さが、痛いほど伝わってきました。ベム・ベラ・ベロのキャスティングは抜群でした。亀梨和也の寂しげな眼差し、杏の気風の良さ、鈴木福の人懐っこさが作品のトーンと十分に適合していて、やるせない世界観を増幅させました。
最終回の銃弾を浴びるシーンには大泣きさせられました。人間とは何かを考えさせ犠牲的とも取れる別れで人間性の答えを導いた潔さと勇気に感動です。素晴らしい作品でした。平均視聴率は15.6%なので、スペシャルなど次の展開に期待が持てます。
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