ドラマ「贖罪」[全5話](お薦め度★★★★★)
監督・脚本、黒沢清。音楽、林祐介。原作、湊かなえ。2012年1月WOWOW、ミステリードラマ。
エピソード
第1話「フランス人形」
第2話「PTA臨時総会」
第3話「くまの兄妹」
第4話「とつきとおか」
最終話「償い」
出演、小泉今日子(足立麻子)、木村葉月(エミリ)、小俣絵里佳(紗英)、木村真那月(真紀)、菊池和澄(晶子)、柴田杏花(由佳)、嶋田久作(矢部刑事)。
#1:蒼井優(菊池紗英)、森山未來(大槻孝博)。
#2:小池栄子(篠原真紀)、水橋研二(田辺教諭)、池田成志(村井教頭)。
#3:安藤サクラ(高野晶子)、加瀬亮(高野幸司)、内田慈(高野春花)、藤井奈々香(高野若葉)。
#4:池脇千鶴(小川由佳)、長谷川朝晴(村上圭太)、伊藤歩(村上真由)。
#5:小泉今日子(足立麻子)、香川照之(青木弘章)、田中哲司(足立敏郎)、横山幸汰(足立正幸)、新井浩文(守屋刑事)、池脇千鶴(小川由佳)。
番組紹介/解説(WOWOWオンラインから引用)
「告白」の湊かなえによる衝撃のミステリーが、連続ドラマWで登場! 田舎町で起きた美少女惨殺事件に遭遇した少女たちが、15年の時間を経て運命を狂わせていく…<概要>
2012年1月放送の連続ドラマW「贖罪」(しょくざい)。主演の小泉今日子に続き、蒼井優、小池栄子、安藤サクラ、池脇千鶴ら、豪華キャスト陣が決定!
「贖罪」はデビュー作「告白」文庫版が200万部を突破し、映画も大ヒットを記録した湊かなえの3作目の小説。連鎖する悲劇を5人の女性の視点で描き、人間誰もが隠し持つ毒や心の闇を描ききった作品は、またも世に衝撃を与えた。
小泉が演じるのは、小学生の娘を殺された母・麻子。15年の時をまたいだ悲劇の中心で、周囲に激情をぶつけ、やがて運命に翻弄されていくひとりの女性を鮮烈に演じる。また、小学生のときに事件を目撃し、「償い」の思いを抱えたまま成長した4人を演じるのは、蒼井優、小池栄子、安藤サクラ、池脇千鶴という演技派女優たち。4人がそれぞれの心の闇に翻弄され、悲劇を引き起こすまでを、どう演じていくかが大きなみどころ。そのほかにも、豪華キャストが集結し、迫真のミステリーを彩る。作品の演出を手がけるのは、『トウキョウソナタ』(2008年)他、数々の作品で世界的に高い評価を得ている黒沢清監督。女性たちはなぜ悲劇を連鎖させてしまうのか、「贖罪」とは何か、作品が投げかけるテーマに挑む。<ストーリー>
15年前、ある田舎町で小学生の少女エミリ(木村葉月)が男に連れ去られ、殺される事件が発生した。直前までいっしょに遊んでいた仲良しの小学生4人(小俣絵里佳、木村真那月、菊池和澄、柴田杏花)は第一発見者になる。犯人は見つからず、事件は迷宮入り。エミリの母・麻子(小泉今日子)は、目撃した犯人の顔をよく思い出せない4人を責め「犯人を見つけなさい。でなければ、私が納得できるような“償い”をしなさい。」と激情の言葉を投げつける。事件への恐怖、麻子の言葉へのショックを抱えながら、それぞれの道を歩み大人になった4人(蒼井優、小池栄子、安藤サクラ、池脇千鶴)。「“償い”とは何か?」という呪縛にとらわれてきた彼女たちは、やがて連鎖する悲劇を引き寄せていく。
凄い!!研ぎ澄まされた完成度です。
黒沢清監督作は映画『叫』以来ですが、本当に圧倒されました。もはやドラマという雰囲気ではなく、映画クラスの質感でした。全体と各話の構成が巧みです。脚本が洗練されていて素晴らしい。監督ならではのホラーテイストを感じさせる緊張感のある映像は、人間の心の闇を表現するには欠かすことの出来ないものでした。最終話のクライマックスでのシーンは思わず目を覆いたくなりました。そして、悲劇の連鎖の先は、悲劇の迷宮という言いようの無いラストに背筋が凍る思いがしました。
キャスティングも完璧です。小泉今日子の母親の演技は圧巻でした。各回の主役となる蒼井優、小池栄子、安藤サクラ、池脇千鶴もお見事でした。忘れらない作品になるでしょう。
3月9日から再放送されます。WOWOWを契約されていて見逃した方は是非ご覧ください。傑作です。
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