ドラマ「13歳のハローワーク」[全9話](お薦め度★★★)
脚本、大石哲也。演出、高橋伸之(テレビ朝日)、塚本連平(MMJ)、梶山貴弘(テレビ朝日)、原作、村上龍『新 13歳のハローワーク』。音楽、井筒昭雄。ゼネラルプロデューサー、内山聖子(テレビ朝日)、プロデューサー、中川慎子(テレビ朝日)、遠田孝一(MMJ)、浅井千瑞(MMJ)。制作、テレビ朝日、MMJ。2012年1月クール、SFドラマ。
出演、松岡昌宏(小暮鉄平・芝浦署生活安全課の刑事)、田中偉登(テッペイ・1990年当時、中学1年生)、横山裕(高野清文)、古田新太(高野清文・2012年当時、警視庁捜査一課管理官)、桐谷美玲(真野翔子・一流私立大の女子大生)、小松和重(佐々木紀夫・芝浦署生活安全課の課長)、風吹ジュン(東唄子・学習塾オーナー)、光石研(酒井敏之・塾の事務員)、沢木ルカ(仁科佳奈・荒れている13歳の少女)。
原作は職業図鑑ということでどのようなドラマになるのか興味がありました。
ジュブナイルのようなゆるいSFの舞台設定で、コミカルなトーンで割りと楽しめました。後半に向けて物語に深みが出るものと期待したのですが、SF考証もいい加減のまま平板で終ってしまいました。人間関係もひねり不足で物足りなさがありました。ただし、キャストは揃っていました。主役の松岡昌宏の熱さが良いですね。人間的には基本セコイものの、憎めないキャラクターを上手に演じていました。桐谷美玲は1990年当時のバブリーなファッションを着こなし、非常に楽しませてくれました。
ところで、本ドラマによって子供が職業に興味がもてるようになるかということに関しては、全く無理のようです(笑)。職業図鑑を意識して、ドラマの中で様々な職業を紹介しました。そのため総花的で深みがありません。個々の職業を詳しく説明できるわけがありません。教育的なことを切り離して気軽に楽しめるコメディ作品です。
本ドラマで成し得なかった子供たちに職業意識を目覚めさせるために原作を購入しました。2010年に改訂版が発行されています。やはり村上龍が職業図鑑をまとめたところが面白いです。
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