ドラマ「ラブレイン」[全20話](お薦め度★★★)
監督、ユン=ソクホ。脚本、オ=スヨン。2012年韓国。恋愛ドラマ。2012年7月25日~8月22日フジテレビ放送。
出演、【1970年代】チャン=グンソク(ソ=イナ、美術科)、キム=シフ(イ=ドンウク、医学科)、ソ=イングク(チャンモ、法学科)、ユナ(キム=ユニ、家政学科)、ソン=ウンソ(ペク=ヘジョン、家政学科)、ファン=ボラ(インスク、家政学科)。
【現代】チャン=グンソク(ソ=ジュン、写真家)、ユナ(チョン=ハナ、大学院生)、キム=ヨングァン(ハン=テソン、ハナの先輩)、キム=シフ(イ=ソノ、医師・ドンウクの息子)、チョン=ジニョン(ソ=イナ、美大専任教授、ジュンの父)、イ=ミスク(キム=ユニ、樹木治療師・ハナの母)、(ヘジョン、衣類ブランドCEO・ジュンの母)。
最終回は駄目でした。
いろんな伏線をほとんど回収できず、主人公のソ=ジュンにいきなり「ニューヨークへ行く」と言わせたり、ハナがアメリカを行ったり来たりとわけわからん状態になりました。韓国で人気が出なかったので物語がブレたのだと思います。
しかし、駄作ではありません。「四季シリーズ」よりチャレンジングなテーマでした。親と子の恋愛を同時進行で描き、こちらを立てれば、あちらが立たず的なゆるいシーソーゲームを展開させました。“結婚”にこだわらなければ大した葛藤にならないものの、そこは韓国のお国柄が色濃く反映させて切ないラブストーリーに仕上げました。ともかく恋愛ドラマのワンパターンを追求した意欲は評価できます。美しい映像やカップルのしぐさを画面に納めるテクニックや台詞のテンポはユン=ソクホ監督ならではと感じさせました。
チャン=グンソクとユナ(少女時代)のカップルですが、後半になるほど呼吸が合ってきて良くなりました。2人とも韓国俳優としては並と言ったところでしょうか。ヒロインの人物像がわかりずらかったものの、ユナの可愛さで何とか乗り切れていました。
キャスティングが良かったにもかかわらず人気が出なかったのは、子供たちの愛の深さを表現することができなかった点でしょう。恋愛の障害となるエピソードや敵役のレベルが低く、宿命感を際立たせることに失敗しました。中核となる愛憎劇が中途半端では仕方ありません。そのためハグのシーンがやたらと目立ちました。
先に書いた通り、評価としては「春のワルツ」の上に位置付けます。しかしながら、「四季シリーズ」の延長線上としての作風は本国で人気が出なかったので、次回作はかなり難しくなったと思います。
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