映画『男はつらいよ 噂の寅次郎』(お薦め度★★★★★)
寅さんの“失恋の美学”に感嘆しました。
マドンナからみんなの前で告白されていながら、成就させることなく恋敵のために素早く身を引く男気に泣かされます。寅さんが結果的に振ってしまう作品は、本当に切なくなります。自分のためというよりも相手のために最善を選択する潔さは絶対に真似をすることができない、孤高の男性像です。寅さんの決して到達しない“幸せ”をより考えさせる傑作です。
それにしても、過去の自身のレビュー評価が低いことにがっかりです。
2006.01.07 『男はつらいよ 噂の寅次郎』
寅さんを鑑賞しようとする姿勢が当時足りなかったのかもしれません。 反省!
番組紹介/解説(WOWOWオンラインから引用)
渥美清が主演の「男はつらいよ」シリーズ第22作。フーテンの寅は今回、夫と別居中の美女を好きになってしまうが……。マドンナ女優は大原麗子。泉ピン子と志村喬も共演。
米映画「結婚しない女」が同年注目されたのを受け、寅次郎が憧れるマドンナが夫と別居を経て離婚するというのが当時の風潮を反映し、印象深い1本。そんなマドンナ役は、2009年に惜しくも他界した、大原麗子(第34作「~寅次郎真実一路」にも別の役でマドンナ役に)。第1作や第8作「~寅次郎恋歌」に続いて名優、志村喬がさくらの義父に扮したり、人気TV番組「テレビ3面記事 ウィークエンダー」で注目を浴びた泉ピン子が彩りを添える。ロケ地は長野県(木曽福島)、静岡県(大井川)、北海道(小樽)。
※初回放送時の情報を掲載しております。
製作年/製作国/内容時間 1978年/日本/105分
ジャンル コメディ物語
テキ屋の寅次郎は旅先の信州で偶然、義弟である博の父、●一郎(●は風編に火が3つ)と再会するが、彼に「今昔物語集」の1編を聞かされ、人生をやり直そうと故郷の柴又に帰る。ところが故郷の《とらや》では美人の新店員、早苗がいて、彼女に好意を抱いた寅次郎は人生をやり直すことを忘れ、すっかり彼女に夢中に。だが、実は彼女は夫と別居中で、近く離婚する寸前だった。早苗は寅次郎に、自分も寅次郎が好きだと口走るが……。出演
役名 役者名
車寅次郎 渥美清
さくら 倍賞千恵子
早苗 大原麗子
瞳 泉ピン子
諏訪●一郎(●は風編に火が3つ) 志村喬
肇 室田日出男
博 前田吟スタッフ
監督 山田洋次 脚本 山田洋次
脚本 朝間義隆 撮影 高羽哲夫
音楽 山本直純
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コメント
この頃の「男はつらいよ」が作品的にも絶頂期で
すよね。
全作品のDVDがあるので再度、確認して観ます。
何回観ても笑いと涙ですよね。
投稿: タッキーおやじ | 2012.09.14 10:23
>この頃の「男はつらいよ」が作品的にも絶頂期で
すよね。
その通りだと思います。
セリフに対する役者の演技がドンピシャで、絶妙のタイミングです。間も素晴らしいです。
>全作品のDVDがあるので再度、確認して観ます。
流石ですね。第22作は近いうちに家族にも観せたいと思います。
投稿: erabu | 2012.09.15 06:48