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2012.11.14

驚愕の書『戦後史の正体』を読んだ

amazonでの紹介は次の通りです。引用します。

内容(「BOOK」データベースより)
元外務省・国際情報局長が最大のタブー「米国からの圧力」を軸に、戦後70年を読み解く。

著者について
1943年生まれ。1966年、東京大学法学部中退、外務省入省。駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使をへて、2009年まで防衛大学校教授。ツイッター・アカウント(@magosaki_ukeru)は3万5000人のフォロワーをもつ。
著書に『日米同盟の正体―迷走する安全保障』 (講談社現代新書)、『日本の国境問題―尖閣・竹島・北方領土』(ちくま新書905)、『不愉快な現実―中国の大国化、米国の戦略転換』(講談社現代新書)など。

著者の孫崎亨(まごさき=うける)さんに感謝します。よくぞ書いてくれました。
これまでの定説が覆されました。日本において政権が理由もわからず尻切れトンボに終わるケースの多くが、米国政府の圧力なしに語れないことが良くわかりました。

本書で書かれた「日本は、戦前は軍人をボスとする奴隷国で、そこから戦後は占領軍(GHQ)をボスとする占領国に変わっただけだと見られてきました。」という状態がいまだに続いていることが理解出ます。

中国や韓国、ロシアとの領土問題、沖縄問題、小沢一郎の刑事訴訟など諸々国政に関わることが明らかにされています。非常に納得できます。何故民主党が堕落していったのかも理解できました。東京地検特捜本部の前身がGHQによって1947年に発足したのも初めて知りました。

あとがきに書かれた戦後の首相の「自主」と「対米追随」の分類が参考になりますので、一部抜粋します。

○自主派:積極的に現状を変えようと米国に働きかけた人たち
・重光葵
・石橋湛山
・芦田均
・岸信介
・鳩山一郎
・佐藤栄作
・田中角栄
・福田赳夫
・宮沢喜一
・細川護煕
・鳩山由紀夫

△一部抵抗派:特定の問題について米国からの圧力に抵抗した人たち
・鈴木善幸
・竹下登
・橋本龍太郎
・福田康夫

-対米追随派:米国に従い、その信頼を得ることで国益を最大化しようとした人たち
・吉田茂
・池田勇人
・三木武夫
・中曽根康弘
・小泉純一郎
他、海部俊樹、小渕恵三、森喜朗、安倍晋三、麻生太郎、菅直人、野田佳彦

マスコミが持ち上げてきたのは間違いなく対米追随派です。本書を読んで特に鳩山由紀夫と福田康夫の評価を180度変えました。非常に立派な方々です。

日本人にとって日本を真に知る意味で、戦後最高の必読書です。

著者が自著をYouTubeで語っています。

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