ドラマ「カラマーゾフの兄弟」[全11話](お薦め度★★★)
上質なミステリー作品です。
父親殺し事件を解明する1点に絞って、黒澤家兄弟の心理的な状況を丁寧に描いています。原作は全く知らないのでこれほどのスリリングな展開は予想しませんでした。真相が解き明かされた先の顛末は悲しく虚しさを感じました。モンスターペアレントを表現していると思われましたが、あまりに暴君過ぎて実在感が無い父親の生い立ちや背景も描かれていれば、より普遍的な物語になったと思います。
キャスティングが優れており、市原隼人、斎藤工、林遣都の3兄弟は成功していました。長男の恋人役の高梨臨はお嬢様系正統派美人女優で演技力もあり、好印象を持ちました。
黒を基調とした映像トーンはおどろおどろしく、作品内容に非常に合っていました。
オフィシャルサイトから引用します。
<番組データ>
フジテレビ、2013年1月12日から毎週土曜日23時10分放送。ミステリードラマ。<スタッフ>
原作:ドスロエフスキー『カラマーゾフの兄弟』
企画:佐藤未郷
プロデュース:森安彩
脚本:旺季志ずか、武井彩
音楽:羽深由理
演出:都築淳一、佐藤源太、村上正典
制作:フジテレビ
制作著作:共同テレビ<キャスト>
市原隼人:黒澤勲
斎藤工:黒澤満
林遣都:黒澤涼
高梨臨:遠藤加奈子
松下洸平:末松進
渡辺憲吉:小栗晃一
水野智則:杉山卓郎
今村裕次郎:刑事・宮島
鈴木涼馬:黒澤満(幼少期)
木村聖哉:黒澤勲(幼少期)
大山蓮斗:黒澤涼(幼少期)
樋口海斗:杉山一郎
安藤サクラ:黒澤詩織
小野寺昭:園田志朗
芳賀優里亜:吉岡久留美
滝藤賢一:入江悟史
吉田鋼太郎:黒澤文蔵<イントロダクション>
ロシアの文豪ドストエフスキー最高傑作が『土ドラ』で衝撃のドラマ化!2013年1月期の土曜23時で、19世紀ロシア文学を代表する文豪フョードル・ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」を日本で初めてドラマ化!主演には、その演技から放たれる熱量で多くの視聴者を魅了してきた市原隼人を迎え実力派キャストでお届けします。
ドストエフスキー原作の「カラマーゾフの兄弟」は、さまざまな著名人たちが大絶賛する最高傑作で、「東大教師が新入生にすすめる本」(東京大学出版会刊)でも"東京大学教授が新入生に読ませたい小説No.1"に輝き、2006年に出版された新訳本(光文社刊)は純文学としては異例の100万部(累計)を突破するなど、高い評価を受けている作品。
混沌(こんとん)とした時代に地方都市で起きる殺人事件を軸に、その背景にある過酷な家族問題、若者たちの胸に秘めたマグマのような思い、葛藤、情熱を描き、現代が抱える影をも投影する。そして、ラストに衝撃の真相が待ち受けるハラハラドキドキの超心理ミステリーです。
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