映画『ワールド・オブ・ライズ』(お薦め度★★★)
諜報機関の非情さが理解できる作品で、スパイ活動にある人間は誰も信じられなくなる内容です。
スパイヒーローものと違って、実際のCIA活動が扱われており、その狡猾さと理不尽さは誰もカッコ良くありません。主人公が一般人感覚の持ち主だったので何とか救われますが、冷酷で歪んだ人格だったら目も当てられない話になっていたと思います。それほどまでに中東のテロ集団との戦いは冷酷な領域にあって、人間性など通用しない世界に感じられます。
驚いたことにレオナルド=ディカプリオが過激なハードアクションに挑んでいました。彼がこれほどボロボロになる姿は初めて観たかもしれません。ダブル主演のラッセル=クロウは、嫌味なキャラクターを怪演していました。彼は演技が巧いので、終始憎たらしい存在となりました。
爆弾テロによる市内での爆発シーンは本物と思えるほどリアリティがあり、リドリー=スコット監督のこだわりを感じさせます。本作を観ると絶対に中東へは足を踏み入れたくなくなります。
<作品データ>
劇場公開日:2008年12月20日
原題:Body of Lies
製作年:2008年
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
上映時間:129分<スタッフ>
監督:リドリー=スコット
原作:デビッド=イグネイシアス
脚本:ウィリアム=モナハン
音楽:マーク=シュトレイテンフェルド<キャスト>
ロジャー=フェリス:レオナルド=ディカプリオ
エド=ホフマン:ラッセル=クロウ
ハニ=サラーム:マーク=ストロング
アイシャ:ゴルシフテ=ファラハニ
バッサーム:オスカー=アイザック
ガーランド:サイモン=マクバーニー
アル=サリーム:アロン=アブトゥブール
オマール=サディキ:アリ=スリマン<鑑賞チャネル>
dビデオ
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