2015年夏の新ドラマで面白いのは2作品のみで、新アニメは0だ↓
お薦めする作品がこれだけ少ないクールは初めてではないでしょうか。テレビのエンターテインメントが急速に萎んでしまうようで、視聴者として危機感を感じています。
日テレのドラマ「デスノート」「花咲舞が黙っていない」「ど根性ガエル」が好調な出足と思われましたが、「花咲舞が黙っていない」だけが安定した視聴率を維持し、その他は2話以降が10%を切る状況で夏のドラマは1強のみで低調に推移しています(「花咲舞が黙っていない」は第1シーズンから合わないので観ていません)。
クオリティの高い米国ドラマが身近になったことで、目が肥えた日本人が増えているのでかなり面白い作品でない限り、視聴率を獲ることは難しいでしょう。この厳しい環境を日本のテレビ局は把握していないのではないでしょうか。
ドラマ視聴率が低迷し続けているのは、脚本が面白くないからだけなのに、質の高い脚本は少なく、突っ込みどころ満載でドラマの世界観に入れない作品だらけになっています。
【ドラマ2作品】
・「ナポレオンの村」TBS 日21時〜
・「民王(たみおう)」テレビ朝日 金23時15分〜
「ナポレオンの村」はTBS日曜劇場なので、初回が12.7%と好発進したものの、第2話で7.4%と急落してしまいました。ゲストに菅野美穂が久々の登場と、前クールの「アイムホーム」でキムタクの娘を好演した美少女・山口まゆが出演するということで話題性がありました。物語もかなり面白く感動的な内容で、今後の市長と主人公の更なる対決を示唆する盛り上げもあり初回以上に充実していました。これで視聴率が取れないのは不思議で仕方ありません。私的評価は第2話までで★5つです。
週刊現代2015年8月8日号で「ナポレオンの村」のモデルが紹介されていました。石川県羽咋(はくい)市の市役所に務める公務員の高野誠鮮(じょうせん)氏です。ドラマの原案となったのが高野氏の著書『ローマ法王に米を食べさせた男』(講談社刊)で第2話のエピソードで扱われていました。そういった意味で第2話はこのドラマにとって重要な内容でもあったのです。見逃した方は本当に勿体無いです。
もう1つの作品は、池井戸潤原作の「民王」です。現職総理大臣とそのバカ息子が心と体が入れ替わるという遠藤憲一×菅田将暉のW主演の奇想天外なコメディドラマです。この手の作品は得てして内容が内容だけに失敗しやすい企画なのですが、演出と脚本、キャストの絶妙なコラボでかなり期待できる作品になると感じます。初回だけですが★4つです。
【アニメ0作品】
一方の新アニメですが、抜きん出た作品はありません。世界観は悪くはないものの、ストーリー展開が緩慢で、なかなか広がっていかないテンポのものばかりで評価できるものはありません。
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