映画『プリズナーズ』(お薦め度★★★★)
最後の最後まで疑心暗鬼にさせる予断を許さないスリリングな展開です。
犯罪被害者の父親の暴走という非常に共感できる狂気を、ヒュー=ジャックマンが鬼気迫る演技で応えます。
サスペンス作品らしく、冒頭からのショットはこれから起こる悲劇の大きさをヒシヒシと感じさせます。カナダ出身のドゥニ=ヴェルナール監督の冴え渡る演出に魅了されました。
絶えず緊張感が漂う中で、被害者家族の苦悩と絶望、そして暴走がないまぜになる狂おしい展開です。
ヒュー=ジャックマン演じる父親ならばと一方的に観客側の期待が膨らむものの、考えも及ばないラストに衝撃を受けます。しかしながら、ギリギリのバランスに収斂させる脚本に非凡なものを感じました。
<作品データ>
劇場公開日:2014年5月3日
原題:Prisoners
製作年:2013年
製作国:アメリカ
配給:ポニーキャニオン、松竹
上映時間:153分
映倫区分:PG12<スタッフ>
監督:ドゥニ=ヴィルヌーヴ
製作:ブロデリック=ジョンソン、キーラ=デイヴィス、アンドリュー=A=コソーヴ
脚本:アーロン=グジコウスキ
撮影:ロジャー=ディーキンス
音楽:ヨハン=ヨハンソン<キャスト>
ケラー=ドーヴァー:ヒュー=ジャックマン
ロキ刑事:ジェイク=ギレンホール
ナンシー=バーチ:ヴィオラ=デイヴィス
グレイス=ドーヴァー:マリア=ベロ
フランクリン=バーチ:テレンス=ハワード
アレックス=ジョーンズ:ポール=ダノ<番組紹介/解説>(WOWOWオンラインから引用)
愛する娘の失踪という事態に直面し、つい己を見失ったまま過激な行動に走る父親に扮して、「レ・ミゼラブル」のH・ジャックマンが鬼気迫る熱演を披露する衝撃の問題作。
幼い愛娘の失踪という緊急事態に直面し、一刻も早く自らの手でわが子を取り戻そうと常軌を逸した行動に打って出る父親と、そんな彼の暴走に振り回されつつもあくまで冷静に捜査を進めていく刑事。前作「灼熱の魂」で脚光を浴びたカナダの俊才D・ヴィルヌーヴ監督が、本作ではジャックマン、J・ギレンホールら、実力派スターたちを主役に迎えて、衝撃的なサスペンスドラマを構築。善悪の彼岸を超えて、妄執にとらわれた人々の心の内面に鋭く迫った重厚な内容が評判を呼び、全米で初登場No.1ヒットを記録した。<鑑賞チャネル>
WOWOW
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