映画『ブラジルから来た少年』(お薦め度★★)
どうしようもなく演出が旧すぎます。
かなり残酷なシーンも全くリアリティがありません。
グレゴリー=ペック、ローレンス=オリビエの銀幕の大スターが共演していながら、日本劇場未公開作ということで興味を持ちましたが、映画史に残る名作ではありませんでした。
ただし、扱われているテーマは進歩する科学や医学に関して、人類がどうコントロールしなければならないかを問われる哲学的で倫理観を問われる内容です。
ラストの人としての尊厳ある行為でさえも、狂った判断としか言いようがありません。パンドラの箱を開けてしまった後は、正義さえも揺らいでしまうという真理を突きつけていました。
したがって、名作では無いものの永遠の問題作であることは間違いありません。
以下、WOWOWオンラインから転載。
<作品データ>
原題:The Boys from Brazil
製作年:1978年
製作国:イギリス・アメリカ
内容時間:126分<スタッフ>
監督:フランクリン=J=シャフナー
製作:スタンリー=オトゥール、マーティン=リチャーズ
脚本:ヘイウッド=グールド
撮影:アンリ=ドカエ
音楽:ジェリー=ゴールドスミス<キャスト>
ヨーゼフ=メンゲレ博士:グレゴリー=ペック
エズラ=リーバーマン:ローレンス=オリヴィエ
エドゥアルド=セイベルト:ジェームズ=メイソン
シドニー=ベイノン:デンホルム=エリオット
エスター=リーベルマン:リリー=パルマー
バリー=コーラー:スティーヴ=グッテンバーグ<番組紹介/解説>
ナチスの復興をもくろむ面々は、ヒトラーのクローンの少年たちを多数生み出し……。充実のスタッフ・キャストがそろったが、日本では劇場未公開に終わった傑作サスペンス。映画化・ドラマ化(WOWOWが放送)された「ローズマリーの赤ちゃん」などで知られる人気作家I・レヴィンの小説を、「ローマの休日」のG・ペック、名優L・オリヴィエらの豪華顔合わせで映画化。だが日本で見ることができたのは本国での公開から6年後、フジテレビ系“ゴールデン洋画劇場”枠でだったという、知る人ぞ知るサスペンス映画の逸品だ。邪悪な思想を根絶することは難しいというメッセージは時代を超えている。アカデミー賞ではオリヴィエへの主演男優賞、編集賞、作曲賞という3部門にノミネート。
<鑑賞チャネル>
WOWOW
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