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2016.08.02

坂村健著『IoTとは何か 技術革新から社会革新へ』は今後の産業を考えるうえで非常に役立つ!

クラウドと並んでIoT(Internet of Tings:モノのインターネット)という言葉が様々なところで使われています。間違いなくIoTは今後の産業の要となる要素技術だろうと感じます。

しかしながら、それは何を意味するのかと問われると答えにくいことに気付きます。具体的な事例が少なく未だに漠然としているからです。
 
そこで、TRON→ユビキタス(=IoT)と30年もの研究開発で時代をリードしてきた著者・坂村健教授はどう説明するのか興味を持って読みました。
 
彼は本書で「IoTは社会全体のロボット化」と表現しています。
 
そうなのです。まさにこの表現が的を得ています。
至る所に組み込まれたセンサによって多くのデータが集められ分析され、フィードバックされることにより最適な制御をもたらされます。

最近脚光を浴びている自動運転は自動車のロボット化であり、家において電気の見える化の核となるHEMS(ヘムス)は家のロボット化です。そして、レイ=カーツワイルが2045年と予言するシンギュラリティで起こるだろう人自身のロボット化も、IoTに内包されます。

世の中は全てにおいてロボット化されます。まさにIoTの一部となるわけです。

日本におけるIoTにおいて、1984年からのTRONプロジェクト以来一貫して発信されている通り「オープン化」が重要であり、日本の社会は欧米に比べてこの「オープン化」が不得意であると指摘23023しています。オープンにするための哲学が必要であると。

オープンIoTのために、モノや空間および概念に対して、固定長整数を持つ唯一無二の固有識別子を付与する128ビットのucode(ユーコード)を考案し、汎用性の高いuID(ユビキタスID)アーキテクチャを構築されているそうです。

未来を見据えた指針と概念をダイナミックでロジカルに紐解いた本書で、IoTの考え方が明確になりました。流石は電脳建築家・坂村健です。

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