映画『白い沈黙』(お薦め度★★★★)
珠玉の新しいミステリー・サスペンスです。
編集が見事過ぎます。過去と現在、その中間を時間軸を無視して組合わせていながら、巧みな脚本によって混乱することなくサスペンスとミステリーの醍醐味を味わえます。
それにしても、警察の傲慢で無能さは犯人以上にもどかしさを感じさせます。被害者の父親をいきなり加害者の如く追い詰める無情なリアリティに怒りが沸きました。
さらに、監視カメラとインターネットをサラリと使いこなすIT犯罪エリートである犯人の狡猾で卑怯な佇まいに恐怖を感じ、憎悪が沸き出しました。
久々に怒り心頭となる作品でした。カナダ映画のレベルも半端ありません。
以下、WOWOWオンラインから転載。
<作品データ>
原題:The Captive
製作年:2014年
製作国:カナダ
内容時間:112分<スタッフ>
監督・原案:アトム=エゴヤン
製作:アトム=エゴヤン、シモーン=アードル、ジェニファー=ワイスほか
脚本:アトム=エゴヤン、デヴィッド=フレイザー
撮影:ポール=サロッシー
音楽:マイケル=ダナ<キャスト>
マシュー=レイン:ライアン=レイノルズ
ジェフリー=コーンウォール:スコット=スピードマン
ニコール=ダンロップ:ロザリオ=ドーソン
ティナ=レイン:ミレイユ=イーノス
キャス=レイン:アレクシア=ファスト<番組紹介/解説>
ある日、父親の前から忽然と姿を消した9歳の少女の消息や、いかに? カナダの名匠A・エゴヤン監督が、彼独自の映画話術で観客を甘美かつ邪悪な世界へといざなう問題作。前作の「デビルズ・ノット」では実際に起きた未解決の猟奇殺人事件を題材に、不可解な犯罪の深い闇に踏み込んだエゴヤン監督が、本作では、邪悪な犯罪組織がたくらんだ少女誘拐事件を、かつての「エキゾチカ」などを思わせるパズル状の多面的な語り口を通してスリルと刺激満点に描写。カナダの雪深い白銀の世界を舞台に、どす黒い悪意に満ちた犯罪劇が展開し、どこか現代のおとぎ話めいた、いかにもエゴヤン監督ならではの不思議で甘美なダークファンタジーに仕上がった。主演は、「デッドプール」のR・レイノルズ。
<鑑賞チャネル>
WOWOW
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