映画『キングダム・オブ・ヘブン[ディレクターズ・カット版]』(お薦め度★★★)
リドリー=スコット作品としては並みです。
骨太の演出は“らしい”と感じさせますが、脚本がフワフワしていてまるで神話の世界を描いているようで、リアリティを感じません。
冒頭から騎士ゴッドフリーの一群が壊滅したり、鍛冶職人バリアンとエルサレム王ボードワン4世やその妹シビラ姫との関係性が全くリアリティを感じさせません。
長尺でお金をかけたのはわかるものの、史実に基づいているのかも疑わしく映画で描かれる一見美談と思われる物語は評価できません。
以下、WOWOWオンラインから転載。
<作品データ>
原題:Kingdom of Heaven
製作年:2005年
製作国:アメリカ
内容時間:190分<スタッフ>
監督・製作:リドリー=スコット
脚本:ウィリアム=モナハン
撮影:ジョン=マシソン
音楽:ハリー=グレッグソン=ウィリアムズ<キャスト>
バリアン:オーランド=ブルーム
ゴッドフリー:リーアム=ニーソン
ティベリアス:ジェレミー=アイアンズ
ボードワン4世:エドワード=ノートン
シビラ:エヴァ=グリーン
ルノー:ブレンダン=グリーソン
ギー=ド=リュジニャン:マートン=ソーカス<番組紹介/解説>
ある青年が十字軍に参加し、偉大な騎士に成長していく……。「グラディエーター」の名匠R・スコット監督が再び放った、歴史スペクタクル大作。人気男優O・ブルーム主演。「グラディエーター」の成功で映画界に歴史劇ブームをもたらしたスコット監督が、今度は十字軍をモチーフに、一説によれば1億3000万ドルもの製作費を投じたという大作。いちばんの見せ場となる各合戦シーンも見ものだが、同時に、キリスト教とイスラム教が共存する可能性を探る展開は、9・11の同時多発テロ事件以降の混乱した世界に向けたメッセージのようで感銘を誘われるポイント。日本人にはややなじみが薄い題材ながら考えさせられる。ブルームの脇を固めたキャストの充実ぶりも映画ファンがうなること確実。
<鑑賞チャネル>
WOWOW
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