映画『男はつらいよ 寅次郎真実一路』(お薦め度★★★)
ついに、寅さん不倫か?と思わせる変則的な物語です。
マドンナとなる大原麗子は2回目(前回は第22作)で、脚本に無理がありいつもの寅さんワールドが楽しめません。
そもそも、大手証券会社の課長(米倉斉加年)が職場放棄してファイアーしてしまう描写が薄くて弱いので設定に無理がありました。しかも、その奥さんに惚れる寅さんの軽率さは否めません。
1984年当時の証券会社が描かれており興味深く観入りました。IT化前なので、証券取引所には人が溢れていて、売買の熱気が半端ありませんでした。また、情報セキュリティの概念が皆無の時代で、寅さんが簡単に社内に入れるという現代ではありえないほのぼのとした時代であったことが映し出されています。
ラストの寅さんが旅立つシーンはらしさを感じたものの、寅さんの中でも低レベルでした。大原麗子も前回のほうが好演していました。
以下、WOWOWオンラインから転載。
<作品データ>
制作年:1984
制作国:日本<スタッフ>
監督:山田洋次
脚本:山田洋次、朝間義隆
撮影:高羽哲夫
音楽:山本直純<キャスト>
車寅次郎:渥美清
さくら:倍賞千恵子
富永ふじ子:大原麗子
富永健吉:米倉斉加年
静子:津島恵子
和代:風見章子
富永進介:辰巳柳太郎
<番組紹介/解説>
渥美清主演「男はつらいよ」シリーズの第34作。寅さんはエリート・サラリーマンの美しい妻に惚れて……。マドンナ女優はシリーズ2度目で、前回とは異なる役の大原麗子。テキ屋の寅次郎は故郷の柴又に帰るが、居酒屋で偶然隣り合わせた大手証券会社の課長、富永と意気投合。翌日、富永と痛飲した寅次郎はすっかり酔っ払い、牛久沼にある富永の家に一晩泊まる。翌朝、富永の妻、ふじ子と会った寅次郎は美人の彼女に好意を抱いてしまう。数日後、忙しい生活にストレスをためた富永が会社に出勤せず、失踪する事件が。寅次郎はふじ子の夫探しを手伝おうと、鹿児島県薩摩半島にある富永の実家に同行する。
<鑑賞チャネル>
dTV(2月4日まで無料です。)
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