ドラマ「ウツボカズラの夢」[全8話](お薦め度★★)
最後に行くほど何がなんだかわからなくなってしまうドラマです。
主人公の志田未来が、実家から追い出されて遠い親戚を頼って居候して、その家に何としてでも留まりたいと策略を練るお話です。
前半までは居候先の家族の秘密を握って「家政婦は見た」的なサスペンスで引っ張ってくれますが、後半はほとんど家族間でバレて居候を続けるための交渉の切り札でなくなり、居候が続けらなくなる危機が訪れるという展開です。
第一に理解できないのは、これだけの野心がある主人公が、居候先の家に固執する意味が全くわかりません。大塚寧々が演じる奥さんを除くと、付き合いたくない人間ばかりです。何ゆえこだわるのか。ましてや、どんでん返しのような2年後が描かれ、ラストで奥さんと老女のそれぞれに吐き出す主人公のセリフは何を言っているのか意味不明でした。何を主張したいのかかわらず、まるっきり脚本が壊れている印象でした。
若手で実力のある志田未来が、悪女としてどんだけ化けるのか期待していたのですが、そのような設定では無く、暗いトーンのままで希望を見いだせない残念な作品でした。
以下、オフィシャルサイトから引用。
<オンエア情報>
フジテレビ、 2017年8月5日〜9月30日毎週土曜23時40分放送。「オトナの土ドラ」枠。
<スタッフ>
原作:乃南アサ「ウツボカズラの夢」(双葉文庫 刊)
脚本:藤井清美、中村由加里
音楽:木村秀彬
主題歌:SPYAIR「MIDNIGHT」(ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ)
監督:金子与志一、石川勝己、安食大輔
企画:横田誠(東海テレビ)
プロデュース:松本圭右(東海テレビ)、竹内絵唱(松竹)
制作著作:松竹株式会社
制作:東海テレビ放送株式会社<キャスト>
志田未来
大塚寧々
国生さゆり
松本利夫
玄理
春田純一
上杉柊平
真木恵未
川島鈴遥
前田旺志郎
芳本美代子
羽場裕一
松原智恵子<作品概要>
長野県中野市。18歳の斉藤未芙由(志田未来)は母・幸恵(芳本美代子)の病室にいた。幸恵は重病を患い、もう間もなく命を終えようとしていた。母の病気が分かったのは高校3年になってからだった。この一年、大半を母の看病と家事に費やし、気付くと卒業後の進路も無い。
「大丈夫。まっすぐに生きていれば、絶対に誰かが助けてくれる」
母の言葉に疑問と、かすかな反発を感じる未芙由。母は分かっていなかったのだ。自分が死んだあと、夫の幸司(春田純一)が愛人のはるか(玄理)を家に引き入れることを。そして、その愛人と父によって、未芙由が家を追い出されてしまうことも・・・・・・
8か月後――
未芙由は東京の高級住宅地にある一軒の家の前にたどり着く。そこは母の従妹、鹿島田尚子(大塚寧々)の家だった。
目の前にあったのは、未芙由を圧倒するような大きな二世帯住宅だった。2つあるインターホンの片方を押すと、「どなたですか?」と無愛想な老女の声が聞こえてくる。未芙由はなんとかセールスでも勧誘でもないことを信じて貰い、出てきた鹿島田久子(松原智恵子)に尚子から貰った手紙を見せる。そこには尚子の字で「あなたのお母さんにはお世話になったから、良かったらうちにいらっしゃい」と書かれてあった。
だが、久子から出てきた言葉は意外なものだった。「わたしは何も聞いていません」開かれたドアが固く閉ざされてしまう。
1時間後・・・・・・やっと尚子が友人の福本仁美(国生さゆり)を連れて帰って来る。
ようやく家に入れてもらえる未芙由。鹿島田家は二世帯住宅で、久子は尚子の夫の母親だという。尚子は明るく優しかった。だが、この家で暮らしてゆくつもりだった未芙由は次に放った尚子の言葉に愕然とする。「で、どのくらいいると思ってればいい?一ヶ月?」
まっすぐに生きていても助けなんか絶対に来ない――
未芙由は、わずかな荷物と全財産の3万円を見る。鹿島田家のある高級住宅街で3万円で買える土地はたかだか片足分だ。せめて両足で立ちたい・・・・・・未芙由の中で何かが変わり始める。
そんなある日、未芙由は尚子の夫・雄太郎(羽場裕一)が部屋に愛人へのプレゼントを隠していたことに気付き・・・・・・
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