伊藤詩織著『Black Box ブラックボックス』を読んだ
著者:伊藤詩織(いとう=しおり)
発行所:文藝春秋
発行日:2017年10月18日
ファイルサイズ:1073 KB
著者の勇気に頭が下がります。レイプ被害者として名前と顔を晒して、可能な限りの方法で事実を追求し続ける真のジャーナリストです。辛い体験をノンフィクションとして上梓し、不条理な司法システムに戦いを挑む姿勢はまさに鉄人です。
性犯罪を犯した男が、現政権の御用マスコミだといかに権力が揉み消しにかかるかがわかります。逮捕状が出ているにも関わらず、中村格警視庁刑事部長(当時)がストップをかけ、マスコミは報道を自粛するという小説のようなあり得ない話が現実に起こっていたことを本書で目の当たりにします。
山口敬之・元TBSワシントン支局長はレイプだけでなく、記事の捏造も疑惑が上がっています。週刊新潮2017年10月26日号で次の記事が掲載されています。
「詩織さん」準強姦逮捕状の男にもう一つの”罪”!「安倍総理」を援護したくて虚報発信!!週刊文春「韓国軍に慰安婦」記事は山口記者の捏造か
こんな人間を記者やコメンテーターとして重宝してきたテレビやマスコミの異常さはホラーのようです。
性犯罪被害者の本は『性犯罪被害にあうということ』に続いて2冊目ですが、彼女たちの魂の告発は、より良い社会に進化させる原動力であることは間違いありません。
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