映画『カンフーハッスル<日本語吹替え版>』を再鑑賞してみたら
12年前にレビューしているのですが、何も覚えていませんでした。どんな映画でも何となく話の流れとか、ワンシーンくらい記憶に残っているものですが、それが全く欠落していました。驚くべき自分の記憶力の無さです(泣)。そのため、初めて観る感覚となりました。
評価は以前と同様に★4つです。改めて本作の脚本の奇天烈さにたまげました。正義の味方の定石ストーリーは必ず仲間を危機一髪で助けるのが当たり前です。しかし、本作は助けるとか助けないとかにほとんどこだわっていないところです。そのため、信じられないほど主要メンバーがあっさりと惨殺されます。斬新というかナンセンスを極めていました。
それでも、ラストにしっかりロマンスを盛り込み、ギャクで締めるというエンターテイメント性の高いコメディを仕上げていました。
チャウ=シンチー監督作を観るのは映画『人魚姫(2016)』以来です。本作の激烈な面白さは15年経っても色あせていません。再びこれ以上の作品を期待したいところです。
【過去のホームページ時代のerabuから】
B級映画の傑作「少林サッカー」
「HIRO」のアクション監督トニー=チン=シウトンが、同様にアクション監督として参加していた香港映画「少林サッカー(2001年)」を常々観たいと思っていた。機会を逃していたが、年末WOWOWで放映された。サッカーと少林寺拳法を組み合わせたパロディー映画で斬新でとても面白い。単なるパロディーではなくしっかりと話を作り込んでいる。コメディに必要な恋愛も変則的に組み込んでおり、これほどオバカで楽しめるエンターテインメント作品はいままで観たことがなかった。サッカーの試合において次々に登場するアイデアは、有り得ないものばかりだが、単純に笑える。少林寺やブルース=リーのパロディは以外とサッカーにあっていて微笑ましく感じた。2002ワールドカップ韓国・日本大会前か期間中に観なければならない傑作だった。監督・主演のチャウ=シウチーと監督リー=リクチー、アクション監督トニー=チン=シウトンに賛辞を表したい。ところで、2003年に観た映画ベスト3は、次の通り。
1位 「HIRO」(中国映画)
2位 「MUSA」(韓国映画)
3位 「少林サッカー」(香港映画)(2004/1/3)
以下、WOWOWオンラインから引用。
<作品データ>
原題:Kung Fu Hustle
制作年:2004
制作国:中国・香港
内容時間:100分<スタッフ>
監督:チャウ=シンチー
製作:チャウ=シンチー、ジェフ=ラウ、チュイ=ポーチュウ
脚本:チャウ=シンチー、ツァン=カンチョン、ローラ=フオほか
撮影:プーン=ハンサン
音楽:レイモンド=ウォン<キャスト>
シン:チャウ=シンチー(声:山寺宏一)
家主:ユン=ワー(声:樋浦勉)
家主の妻:ユン=チウ(声:磯辺万沙子)
火雲邪神:ブルース=リャン(声:屋良有作)
麺打職人:ドン=ジーホワ(声:坂東尚樹)
斧頭会の組長:チャン=クォックワン(声:矢尾一樹)<イントロダクション>
「少林サッカー」のチャウ・シンチーが、ワルに憧れるチンピラ青年の巻き込まれる騒動を、脱力ギャグと迫力のVFXで描いた奇想天外にして痛快なアクションコメディ。「西遊記~はじまりのはじまり~」も話題を呼んだ香港映画界の奇才チャウ・シンチー。その彼が「少林サッカー」の大ヒットに続き、またしても脱力系ナンセンス・ギャグと怒涛のアクション、奇抜なCGを混ぜ合わせた珍無類の劇画的世界を構築。庶民のアパートから立ち退きを迫られたカンフーの達人たちが、伝説の殺し屋たちと互いに超人技を競い合い、壮絶な死闘を繰り広げるさまは、荒唐無稽を通り越して圧巻だ。「少林サッカー」同様、チャウが劇中にちりばめた“ブルース・リー”へのリスペクトも激アツだ。
<放送内容>
文化大革命前の中国。悪名高いギャング、斧頭会に入りたいチンピラのシンは、名を売るべく豚小屋砦という庶民のアパートで、住民たちから小金を脅し取ろうと試みる。だが、一見ごく平凡な住民たちは、意外にもいずれ劣らぬカンフーの達人ばかりだった。一方、住人立ち退きを狙う斧頭会のボスは伝説の殺し屋・火雲邪神を雇い、力ずくで住民を追い出そうとする。かくして勃発した熾烈なバトルに、シンも巻き込まれていくのだが……。<鑑賞チャネル>
WOWOW
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