映画『検察側の罪人』(お薦め度★★★★)
かなり刺激的な社会派クライムサスペンスです。
まさか木村拓哉が汚れ役を演じると思わなかったし、二宮和也の特に尋問での迫真の演技に驚かされました。
二人の演技が良かったので高評価したいところですが、騙されてはいけません。
メインテーマのエリート検事と若手検事の対決軸となる設定がどう考えてもおかしいのです。そもそも検事は犯人を裁判にかける役割なのですから、冤罪を争点にするのは無理があります。
そもそも容疑者は極悪人なのだから復讐という次元で両検事が共同戦線を取らなければならないのに、そうしないストーリー展開に違和感しかありません。
真犯人に仕立てようとする冤罪事件に矮小化する設定自体がリアリティを欠き、評価を下げました。
以下、WOWOWオンラインから引用。
<作品データ>
制作年:2018
制作国:日本
内容時間:124分<スタッフ>
監督・脚本:原田眞人
撮影:柴主高秀
音楽:富貴晴美、土屋玲子<キャスト>
最上毅:木村拓哉
沖野啓一郎:二宮和也
橘沙穂:吉高由里子
諏訪部利成:松重豊
丹野和樹:平岳大
小田島誠司:八嶋智人
弓岡嗣郎:大倉孝二
白川雄馬:山崎努
松倉重生:酒向芳<イントロダクション>
木村拓哉と二宮和也が熱演で火花を散らした社会派ミステリー。過去の殺人事件の容疑者を有罪にしようと躍起になるエリート検事と、彼に疑問を抱いた若き検事の対立を描く。雫井脩介のベストセラー小説を、「関ヶ原」の原田眞人監督が映画化。木村と二宮が映画で初共演し、話題を集めた。片やエリート検事役、片や彼に教えられ、憧れの存在として見ている若き検事という役だが、2人が対立していくさまを圧巻の演技対決で魅せる。木村演じる最上が容疑者を執拗に追い詰める姿はすごみ満点で、さすがの貫禄。また、二宮演じる沖野が松重豊扮するブローカー、酒向芳(怪演!)演じる容疑者と対峙していく場面を、舞台を見ているかのような緊張感ある演出で展開させた原田監督の手腕も光る。
<放送内容>
都内で殺人事件が発生、東京地検刑事部のエリート検事・最上と、刑事部に配属されたばかりの駆け出し検事・沖野が担当することに。最上は複数いる容疑者の中から、過去に時効となってしまった未解決事件の重要参考人だった松倉という男性に狙いを定める。沖野は最上に聴取を命じられ、事務官の沙穂とともに松倉と相対する。だが松倉は犯行を否認し、まったく手ごたえが感じられない。やがて、沖野は最上の捜査方針に疑問を抱く。<鑑賞チャネル>
WOWOW
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