映画『バスターズ(2012)』(お薦め度★★★★)
衝撃作です。
欧州における移民問題がこれほど根深く解決の糸口さえ見つからない現実を、イタリア警察の機動隊員を通して体感することになります。
重苦しい話です。機動隊員それぞれれが問題を抱えながら、上司の指示で市民と対峙しなければならないストレスははかり知れません。
何が正義なのかが混沌となってしまいます。警察官でありながら集団で暴走してしまう背景や心理は、もはや善悪で判断することが出来ません。
ラストで暴徒化するサポーターたちを迎え撃つ機動隊員たちの姿は、日本にもやがて来る未来なのかもしれないと考えさせるものがありゾッとしました。
以下、WOWOWオンラインから引用。
<作品データ>
原題:A.C.A.B. - All Cops Are Bastards
制作年:2012
制作国:イタリア・フランス
内容時間:110分<スタッフ>
監督:ステファノ=ソッリマ
製作:ジョヴァンニ=スタビリーニ、リカルド=トッツィ、マルコ=キメンツ
脚本:ダニエレ=チェザラーノ、バルバラ=ペトロニオ、レオナルド=ヴァレンティ
撮影:パオロ=カルネラ
音楽:モカデリック<キャスト>
コブラ:ピエルフランチェスコ=ファヴィーノ
ネグロ:フィリッポ=ニグロ
マジンガ:マルコ=ジャリーニ
カルレット:アンドレア=サルトレッティ
アドリアーノ:ドメニコ=ディエーレ<イントロダクション>
イタリアのある警察署の機動隊で働く男性たちが公私で苦悩し、暴走する姿を、後に「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ」を放つS・ソッリマ監督が活写した社会派衝撃編。
監督は「暗黒街(2015)」も好評で、ハリウッドに抜擢されて話題作「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ」を任された、イタリア出身の異才ソッリマ。本作ではモスクワ国際映画祭で国際批評家連盟賞など3冠を受賞。ルールに厳格な上司たちと、やたらと権利を主張する市民の間に立たされるうちにストレスをためていく、ベテランから新人まで多彩な顔触れからなる機動隊の面々。移民問題という21世紀にクローズアップされているテーマをスタイリッシュな演出で掘り下げた、ソッリマ監督の才気に感心させられる。
<放送内容>
不良青年だったが警官になりたいと望み、給料がいいこともあって希望した機動隊への配属が決まったアドリアーノだが、暴徒鎮圧など困難な任務が多い機動隊は兄弟のように親しくあるべきという先輩たちから厳しく指導される。そんなアドリアーノ自身、母親が自宅マンションから強制退去させられそうな状況に悩み、機動隊の先輩たちも公私で少なからず問題を抱えていた。同じころイタリア各地では、移民を嫌うレイシストが増え……。<鑑賞チャネル>
WOWOW
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