映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(お薦め度★★★★)
目から鱗のヒューマンコメディです。
障がい者はこうあるべきといった健常者の都合の良い上から目線が崩壊します。筋ジストロフィー患者の鹿野靖明は介護される側の革命者でした。家族が介護するべきという日本の常識を覆した行動力は崇高です。
鹿野靖明を演じた大泉洋は素晴らしいです。彼でなければこんなに鼻持ちならない愛すべきキャラクターを演じることはできなかったでしょう。大泉洋の出演作で評価できる『アイアムアヒーロー』『恋は雨上がりのように』に並ぶ存在感があり、秀作です。
共演した高畑充希と三浦春馬も好演していました。本作における繊細で微妙な三角関係は三人の演技力失くしては成立しませんでした。
前田哲監督は、『ブタがいた教室』以来ですが、良い仕事をしていらっしゃいます。
以下、WOWOWオンラインから引用。
<作品データ>
制作年:2018
制作国:日本
内容時間:121分<スタッフ>
監督:前田哲
脚本:橋本裕志
撮影:藤澤順一
音楽:富貴晴美<キャスト>
鹿野靖明:大泉洋
安堂美咲:高畑充希
田中久:三浦春馬
高村大助:萩原聖人
鹿野清:竜雷太
鹿野光枝:綾戸智恵
田中猛:佐藤浩市
野原博子:原田美枝子<イントロダクション>
介助なしには生活できない重度の筋ジストロフィー患者であることを受け入れ、ボランティアを募って自立生活を貫いた鹿野靖明氏の実話を映画化した笑いと感動のドラマ。重度の筋ジストロフィー患者である鹿野氏と、氏の生活を支えたボランティアたちとの交流を綴った渡辺一史の傑作ノンフィクションを映画化。自分の暮らしで自分の欲求に遠慮するのは変だと、ボランティアに夜更けにバナナを買いに行かせるようなわがままぶりを発揮する一方、彼らを家族と呼んで感謝を忘れることがなかった鹿野氏の奔放で魅力的な人物像を、演じる大泉洋がみごとに体現した。主人公の傍若無人な態度に反発を覚えつつ、やがて障害者の自立の本当の意味を知る新米ボランティア役を、高畑充希が好演する。
<放送内容>
札幌。全身の筋力が衰えていく重度の筋ジストロフィー患者・鹿野は、口こそ達者だが、自分で動かせる体の部位はわずかに首と手だけ。介助なしの生活は困難だが、彼はあえて入院せず、ボランティアを募って自立生活を送る道を選択した。そんな中、医大生の恋人・田中に会うため鹿野の家を訪ねた美咲は、成り行きでボランティアに参加することに。美咲は、障害者のイメージとかけ離れた奔放でわがままな鹿野に振り回されて……。<鑑賞チャネル>
WOWOW
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