映画『十二人の死にたい子どもたち』(お薦め度★★★)
企画の狙いはわかりますし、エンドロールでの時系列の編集は流石、堤幸彦監督だと思わせます。
しかし、本作の前提となる安楽死を目指す未成年たちが超高度な推理をするのかという単純な疑問から、漠然と結論が予想される弱点があります。
謎解きは前向きで生きることを前提にしている姿勢であり、厭世的な考えとは相容れない訳で、最初から最後まで自殺を実行するという切実さは感じられません。
ある意味、企画倒れの作品だと思います。
以下、WOWOWオンラインから引用。
<作品データ>
制作年:2019
制作国:日本
内容時間:119分<スタッフ>
監督:堤幸彦
脚本:倉持裕
撮影:斑目重友
音楽:小林うてな<キャスト>
アンリ(7番):杉咲花
シンジロウ(5番):新田真剣佑
ノブオ(9番):北村匠海
サトシ(1番):高杉真宙
メイコ(6番):黒島結菜
リョウコ(4番):橋本環奈
マイ(11番):吉川愛<イントロダクション>
杉咲花、新田真剣佑、高杉真宙ほか、若手俳優陣が豪華共演した、ミステリー風味のサスペンス。集団安楽死をするために集まった12人の未成年。究極の密室劇の幕が上がる。直木賞候補にもなった冲方丁による初の現代小説を、「人魚の眠る家」の堤幸彦監督が映画化。タイトルからも察しがつく通り、法廷ドラマの名作「十二人の怒れる男」をベースに、萩尾望都のSF漫画「11人いる!」をミックスさせたような物語が描かれる。廃病院で集団安楽死を図る未成年たちが地下の部屋で起こった不思議な出来事の真相に迫るミステリーから、自分たちのアイデンティティーを見つけていく青春ドラマへとシフトする展開が秀逸。キャストの丁々発止の演技合戦もハラハラさせるほどに魅せる。
<内容>
廃病院の地下室に、安楽死を望む12人の未成年が集まった。集会を主催するのは1番の番号を持つサトシ。だが実行を前に、ベッドに横たわっている13番目の生温かい死体が発見される。なぜ死体があったのか? 誰が運び込んだのか? 心残りなくこの世を去るため、メンバーたちは5番のシンジロウを中心に謎解きを開始する。だが各人がそれぞれに病院の中を捜索している中、9番のノブオが何者かに階段から突き落とされ……。<鑑賞チャネル>
WOWOW
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