ドラマ「少年寅次郎」[全5話](お薦め度★★)
寅さんファンとしては期待外れです。
後付け感たっぷりの物語でした。
大体、映画の寅さんシリーズで実父や継母について寅さんが語っていた印象は皆無です。ましてや育ての親にあたる井上真央が演じる継母の愛情あふれる少年時代であれば、大きくなると何で半端な大人の寅さんになるのでしょうか。もっと立派な人間になるのではと思ってしまいました。本作とフーテンの寅が結びつきません。
岡田惠和の脚本なのに、「あれ?」と感じさせる台詞が散見されてしっくりしません。また、キャストの祖父役のきたろうと父役の毎熊克哉の下手くそな演技にがっかりでした。昨今のコンプライアンスから、昭和な親父の破天荒な生き方は制作上ご法度なのかもしれませんが、あんな箸にも棒にも掛からぬ父親では、反面教師としての寅さんのルーツとはならないでしょう。
折角、ライブラリを提供してくれた家族には酷評で申し訳ないのですが、寅さんエピソードゼロとしては残念でしかたありません。
以下、オフィシャルサイトから引用。
<オンエア情報>
NHK、2019年10月19日~11月16日毎週土曜夜9時~9時49分放送。<スタッフ>
原作:山田洋次「悪童(ワルガキ)小説寅次郎の告白」より
脚本:岡田惠和
音楽:馬飼野康二
制作統括:小松昌代(NHKエンタープライズ)、髙橋練(NHK)
演出:本木一博、船谷純矢、岡崎栄(以上NHKエンタープライズ)<キャスト>
語り:原 由子車光子:井上真央
車寅次郎:藤原颯音、井上優吏
車平造:毎熊克哉
車竜造:泉澤祐希
車つね:岸井ゆきの
車さくら:落井実結子、野澤しおり
車昭一郎:村山陽央、山時聡真
車正吉:きたろう
お菊:山田真歩
さとこ:森七菜
夏子:井頭愛海
坪内散歩:岸谷五朗
御前様:石丸幹二<イントロダクション>
国民的映画「男はつらいよ」の主人公といえば、ご存じ車寅次郎。寅次郎の生みの親である山田洋次監督が小説で描いた寅さんの少年時代がドラマになりました!
寅次郎出生の秘密から、戦争をはさんだ悪ガキ時代、そして最愛の妹さくらに見送られて葛飾柴又の駅から旅立つまでの物語。なさぬ仲の育ての母は寅次郎のアキレス腱。母を悲しませないために、悪の道を何とか踏みとどまって生きてきた。そして、さくらへの無垢な愛情。この二人への感情が、寅次郎という人間の骨組みを作ってきた。どんなにいいかげんで、どんなに破天荒でも、人への悪意はそこにない。損得では動かない。人の心を溶かす寅次郎の秘密がそこにある。そんな笑えて泣ける市井の人々の物語を、脚本家岡田惠和さんが紡いでいきます。
昭和11年2月25日。歴史を揺るがす226事件の前夜、くるま家にも大事件が勃発。雪のこの日、帝釈天の参道にある団子屋の軒下に置かれていた赤ん坊は、この家の子供になった。そして日本一の妹さくらの誕生、小学校時代に始まった戦争と父の出征、初恋・・・そしてその後の寅次郎につながる家出。
忘れたくない真っすぐな少年の心と、家族への愛。
フーテンの寅はこうして出来上がった。寅さんエピソードゼロ!
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