映画『サンザシの樹の下で』(お薦め度★★★)
実話に基づいた文化大革命時代の悲恋です。
只々、悲しい物語です。さめざめと泣きました。
絶えず誰かに監視される制約だらけの日常の中で、純愛を大切に育てた二人に訪れる悲劇、可哀想過ぎます。
7000人の中から選ばれたヒロイン・チョウ=ドンユイの素朴で可憐な佇まいが魅力的でした。チャン=イーモウ監督の何にも染まっていない女優の原石を発掘する能力は、お見事です。
一つだけ難を言えば、ラストが演出過剰でした。『あの子を探して』、『初恋のきた道』、『至福のとき』の2000年前後の秀作群と比べると余韻が残りませんでした。商業ベースというかマーケットを意識したせいと感じます。
以下、WOWOWオンラインから引用。
<作品データ>
原題:山楂樹之恋
制作年:2010
制作国:中国
内容時間:114分<スタッフ>
監督:チャン=イーモウ
製作:チェン=ウェイピン、ビル=コン
脚本:イン=リーチュエン
撮影:チャオ=シャオティン<キャスト>
ジンチュウ:チョウ=ドンユイ
スン:ショーン=ドウ
ジンチュウの母:シー=メイチュアン
村長:リー=シュエチェン
ルオ先生:チェン=タイシェン<イントロダクション>
1970年代、文化大革命下の中国の農村で出会った若い男女が織り成すはかない純愛劇を、Z・イーモウ監督が可憐きわまりないタッチで切々と描いた感動のラブ・ロマンス。文革の嵐の中ではかなく散った青年と少女の悲恋を切なく綴ったベストセラー小説を、中国映画界きっての巨匠イーモウ監督が鮮烈な抒情たっぷりに映画化。これまでにもコン・リー、チャン・ツィイーというスター女優を生み育ててきた同監督が、中国全土をスカウトで探し回った末、18歳の新星Z・ドンユイを本作のヒロインに抜擢。その期待に応えて彼女も可憐で初々しい好演を披露し、一躍“13億人の妹”と呼ばれる人気者の座に躍り出た。彼女の相手役を務めるのは、これまた中国期待の若手男優S・ドウ。
<放送内容>
1970年代初頭の中国。文化大革命による下放政策のもと、ふだんは都会の学校に通う女子高生のジンチュウも地方の農村へ送られ、農業の実地教育を受けることに。家族と離れ、村長宅に住み込むことになった彼女は、その地で地質調査をする年上の青年スンと出会って、その素直で朗らかな人柄に心惹かれ、孤独な心を癒やされるようになる。次第にお互いの恋心を抑えられなくなった2人は、人目を忍んで逢瀬を続けるようになるが…。<鑑賞チャネル>
WOWOW
| 固定リンク
コメント