映画『マルクス・エンゲルス』(お薦め度★★★★)
僅か200年前に活躍した若き思想家たちの青春映画です。
マルクスとエンゲルスといったらあまりにも有名な方々ですが、彼らがどのように出会い、『共産党宣言』を書くまでに至ったかは全く考えたことはありませんでした。
産業革命によって貧富の差が拡大し、民衆が苦しめられた中でインテリのマルクスとエンゲルス、その家族らが共闘します。苦難に喘いでいたのは想像できましたが、驚いたのはマルクスの妻、エンゲルスの恋人がそれぞれ強い意志を持って主張する人物だったことです。闘士と言える存在だったことでした。
資本主義の進化によって、貧富の差が格段に開いた現代において、ある意味で似たような状況に近づいており、本作の背景が新鮮に感じられました。
そういえば、俺の学生時代は学生運動が下火になったものの残っていたので、いろいろ感じることがあり、岩波文庫『共産党宣言』を生協で購入して眺めていたのを思い出しました。ただし、当時難解だったのか読み終えた記憶はありませんし、本は手元に残っていません。
以下、WOWOWオンラインから引用。
<作品データ>
原題:Le jeune Karl Marx
制作年:2017
制作国:フランス・ドイツ・ベルギー
内容時間:118分<スタッフ>
監督:ラウル=ペック
製作:ニコラ=ブラン、ロベール=ゲディギャン、ラウル=ペックほか
脚本:パスカル=ボニツェール、ラウル=ペック
撮影:コーリャ=ブラント
音楽:アレクセイ=アイギ<キャスト>
カール=マルクス:アウグスト=ディール
フリードリヒ=エンゲルス:シュテファン=コナルスケ
イェニー:ヴィッキー=クリープス
ジョセフ=プルードン:オリヴィエ=グルメ
メアリー=バーンズ:ハンナ=スティール<イントロダクション>
K・マルクスとF・エンゲルス。19世紀半ば、若き日の2人がパリで運命的に出会い、歴史的名著「共産党宣言」をともに生み出すに至るまでを熱く描いた渾身の伝記ドラマ。くしくも2018年に生誕200周年を迎えたマルクスと盟友エンゲルスの若き日に焦点を当て、彼らの出会いから名著「共産党宣言」誕生に至る歴史的歩みを、真正面から見据えて映画化。19世紀半ば、当時の産業革命がもたらした社会のゆがみにいち早く着目し、そこに鋭いメスを入れて革新的な社会批判を繰り広げた彼らの情熱的な姿は、世界中で貧富の格差が拡大し、社会や経済の秩序がいよいよ混迷を深める21世紀の今日もなお、新鮮で刺激満点だ。監督は「私はあなたのニグロではない」の社会派の名匠R・ペック。
<放送内容>
1843年、当時20代半ばのマルクスは、その過激な言動がドイツ政府からにらまれて故国を追われ、新妻のイェニーとともにフランスのパリへと移住。その地で彼は、2歳年下の同じドイツ人青年エンゲルスと運命的に再会。裕福なブルジョアの家庭に生まれ育ったエンゲルスは、そのころ、父親が営む紡績工場で働く労働者たちの過酷な労働環境の実態調査に励んでいた。2人は意気投合し、革新的な社会批判をともに繰り広げていく。<鑑賞チャネル>
WOWOW
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