映画『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』(お薦め度★★★★)
文芸批評家・浜崎洋介氏の新講座「真説・日本近代精神史vol.2」と著書『三島由紀夫 なぜ、死んでみせねばならなかったのか』で三島由紀夫に俄然興味が湧いていたので、彼のドキュメンタリー映画を鑑賞しました。
右翼対左翼の真剣勝負の討論会が現代に蘇ります。ただし、かなり編集され、途中に当時の関係者や解説者が登場するので、全部が再現されたのかは分かりません。
意外だったのは、三島由紀夫は感情的にならずに、決して挑発するでもなく、ユーモアを交えながら語るという紳士的な姿勢を貫いていたことです。かっこいいですね。スパースターだったことが感じられました。
彼が語る「天皇」の重みと、この討論会の1年半後の自衛隊市ヶ谷駐屯地で割腹自殺を予想させる発言は鬼気迫るものがありました。
当時の討論会の東大全共闘の主要メンバーが、生き証人として最後に証言していますが、適当すぎて中身のない発言は、空虚でした。
以下、プライムビデオから引用。
<作品データ>
制作年:2020
制作国:日本
内容時間:108分<スタッフ>
監督:豊島圭介<出演>
三島由紀夫
芥正彦
木村修<イントロダクション>
禁断のスクープ映像、その封印が遂に紐解かれた! 稀代の天才作家・三島由紀夫と、血気盛んな東大全共闘の討論会の全貌だ。時は1969年5月13日。東大駒場キャンパスの900番教室に、1000人を超える学生たちが集まり、三島を今か今かと待ち受けていた。旧体制変革のためには暴力も辞さない東大全共闘のメンバーが、この討論会の首謀者だ。世界各国が政治の季節に突入していたこの頃、日本でも自分たちの手で国を変えようとする学生運動が激化していた。今の日本では想像もつかないほど、センセーショナルな嵐が吹き荒れていた時代なのだ。そんな危険きわまりない若者たちが、「三島を論破して立ち往生させ、舞台の上で切腹させる」と盛り上がり、異様なテンションが充満している敵地に、三島は警察が申し出た警護も断り、その身一つで乗り込んで行った。<鑑賞チャネル>
プライムビデオ
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