文庫本『精神科は今日も、やりたい放題』を読んだ
題名:精神科は今日も、やりたい放題 医者が教える、過激ながらも大切な話
著者:内海聡
発行日:2018/8/15
発行所:株式会社 PHP研究所
2012年4月に刊行された単行本を再編集して文庫化したものなので、十年以上も前から、精神科は不要だと論じた正に過激な本です。
特に精神薬が患者に悪影響を及ぼしていることは、自身の臨床を通じての見解なので説得力があります。
総論に関しては同意しますが、細かな箇所で例えば発達障害とIQテストによる数字の関連性が何故か書かれていなかったり、統合失調症の割合が100人に1人ではなく、3000人に1人程度くらいではないかと言及され、「百歩譲って本物の統合失調症があるのだとしても、薬を飲みたい患者さんだけが、最低限度で飲んでいればよい話ではないか。」と患者本人やその家族にとっても突き放し過ぎた雑な結論を示しており、物足りなさを感じさせます。
しかしながら、患者と偽って精神科病棟への潜入レポートは何冊も出版されていますが、医師として内部告発の形で書かれたのは無かったはずなので、相当価値ある一冊だと思います。
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