2008.06.30

erabu2008年上半期映画ベスト5

【2008年1月1日~6月末に観た映画71本の順位】

1位『M:i:Ⅲ』2006米
2位『X-MEN:ファイナル ディシジョン』2006米
3位『パフューム ある人殺しの物語』2006ドイツ・フランス・スペイン
4位『Gガール 破壊的な彼女』2006米
5位『ラッキーナンバー7』2006米

【総評】
・ベスト5はすべて2006年製作のものです。そのうち4本はアメリカ映画でした。一時期の低迷を抜け出しています。
・ドイツが参加している作品に面白いものが増えてきているように感じています。映画ではありませんが、ドラマ「GSG-9 対テロ特殊部隊」は最高です。
・邦画はあきらかにパワーダウンです。メジャー級で面白い作品が減少しています。ベスト5に入りませんでした。
・韓国映画はブームが去ったというよりも、世界に通用するものが枯渇してしまったように感じます。ほとんど印象に残ったものはありません。

【各作品について】
・『M:i:Ⅲ』はアクション映画としては完璧です。
・「X-MENシリーズ」は第1作と第3作が秀逸です。シリーズの中で第2作が物足りなさがあります。
・映画ファンならば『パフューム ある人殺しの物語』は絶対に観ておくべき作品でしょう。予想を超えた世界を体験させてくれます。
・スパーヒーローもののおバカ作品として『Gガール 破壊的な彼女』は傑作ではないでしょうか。
・『ラッキーナンバー7』は映画の可能性を最大限に活用した豪快作です。

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2008.06.25

映画『西遊記』(お薦め度★)

監督、澤田鎌作。脚本、沢元裕二。2007年日本。アドベンチャー映画。出演、香取慎吾(孫悟空)、深津絵里(三蔵法師)、内村光良(沙悟浄)、伊藤淳史(猪八戒)、水川あさみ(凛凛)、大倉孝二(老子)、多部未華子(玲美)、谷原章介(文徳)、三谷幸喜(国王)、相築あきこ(王妃)、小林稔侍(劉星)、鹿賀丈史(金角大王)、岸谷五朗(銀角大王)。2006年にフジテレビで放映され高視聴率を記録したドラマを映画化。

まったく面白くありません。
演劇のような作りで、中国までわざわざロケするだけのものではありません。中味が無く、すべてにおいて薄っぺらい作品でした。特撮も陳腐でした。香取慎吾は演技力があるのに最初から最後まで絶叫芝居をさせられてかわいそうでした。 『NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE』並みのレベルです。そもそも映画にする必要があったのでしょうか。そろそろテレビ局の企画による作品作りは曲がり角に来ているように思います。最近はめっきり面白い邦画に出会えなくなりました。

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2008.06.24

映画『パフューム ある人殺しの物語』(お薦め度★★★★)

監督、トム=ティクヴァ。脚本、トム=ティクヴァ、アンドリュー=バーキン、ベルント=アイヒンガー。原作、パトリック=ジュースキント『香水 ある人殺しの物語』。原題、『PERFUME: THE STORY OF A MURDERER』。2006年ドイツ・フランス・スペイン。クライム・サスペンス映画。PG-12。出演、ベン=ウィショー(ジャン=バティスト=グルヌイユ)、レイチェル=ハード=ウッド(ローラ)、アラン=リックマン(リシ)、ダスティン=ホフマン(ジュゼッペ=バルディーニ)。

この映画は凄まじいです。衝撃的な作品です。
18世紀のパリを舞台に、禁断で究極の"香り"にとりつかれた青年が、その香りを追求するあまりに凶行に走る様子が重厚で緻密な映像で綴られています。ラストのどんでん返しは想像を絶していました。いままでいろいろなドラマを観てきましたが、それらのいずれにも該当しないストーリーでした。凶悪な犯罪をある意味ファンタジーに昇華させたと言えるかもしれません。
ともかく映像で"香り"や"臭い"を表現しようとしています。この独創的な演出は今まで体験したことがありませんでした。脚本も極めて優れています。まんまと映画の世界に引き込まれてしましました。圧倒的に完成度の高い超一級品です。鬼気迫るシーンが連続してこれほどドキドキさせるサスペンス映画は本当に久しぶりでした。

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2008.06.09

映画『ナルニア国物語 第2章:カスピアン王子の角笛<日本語吹替版>』(お薦め度★★★)

監督・脚本、アンドリュー=アダムソン。原作、C=S=ルイス。2008年米。ファンタジー映画。原題、『THE CHRONICLES OF NARNIA: PRINCE CASPIAN』。出演、ベン=バーンズ/声・尾上菊之介(カスピアン王子)、ウィリアム=モーズリー/声・木村良平(ピーター=ペベンシー・長男)、アナ=ポップルウェル/声・高橋由希(スーザン=ペベンシー・長女)、スキャンダー=ケインズ/声・畠中祐(エドマンド=ペベンシー・次男)、ジョージー=ヘンリー/声・宇山玲加(ルーシー=ペベンシー・次女)、ティルダ=スウィントン/声・大地真央(白い魔女)。声の出演、リーアム=ニーソン/津嘉山正種(アスラン)。

今度は総力戦です。
第1章と第2章の繋がりや“伝説の四人の王”の位置付けがわかりにくいものの、全体として良く出来ています。前作と違って脚本は随所に突っ込み所満載ですが、子供騙しではありません。監督のアンドリュー=アダムソンの演出が見事なのでしょう。家族向けのファンタジーとしては安心して楽しめます。ただし、上映時間が150分なので小学校低学年には長時間で飽きてしまって辛いものがありました。
新しい登場人物としてカスピアン王子が登場しますが、存在感というか重要度が乏しく特別なキャラクターでなかったのは意外でした。イケメンですがあまり魅力的に感じられません。やはり重要なキャラクターはあくまでアスランと白い魔女なのでした。次回作以降の展開はこの二大キャラクターの堂々巡りなのでしょうか?もしそうだとするとシリーズに対しての興味が続かなくなりそうです。

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2008.06.07

映画『僕の彼女はサイボーグ』(お薦め度★★)

監督・脚本、郭在容(クァク=ジェヨン)。2008年日本。ラブコメディ映画。出演、綾瀬はるか、小出恵介、桐谷健太、吉高由里子、斉藤歩、田口浩正、遠藤憲一、小日向文世、竹中直人、吉行和子。『猟奇的な彼女』『僕の彼女を紹介します』の彼女シリーズ第3弾。

失敗作です。
本作はSFラブファンタジーということで気合いが入り過ぎていました。物語の全体の構成は評価できますが、サイボーグの映像表現を過剰に大学の友人たちとの飲み会の席でビールを飲むシーンは絶対にカットすべきでした。思いっきりシラケました。サイボーグをロボット的に表現しては絶対に駄目です。あくまでも人間に近いアンドロイドとして扱うべきでしょう。 このシーンが致命的に足を引っ張ってしまいました。
脚本も微妙にリアリティの無いエピソードが多く、映画の世界から引き戻される箇所が沢山ありました。アイデアを盛り込み過ぎて消化不良を起こした印象です。

韓国のクァク=ジェヨンはお気に入りの映画監督です。今作で日本映画に初挑戦しました。エンドロールのクレジットで監督名を漢字表記にしていて日本映画に賭ける気持ちが伝わってきました。『猟奇的な彼女』『ラブストーリー』『僕の彼女を紹介します』の3本は劇場で観ています。一番大好きなのは『ラブストーリー』でDVDも購入して10回くらい観ています。『僕の彼女はサイボーグ』は『ラブストーリー』に近い雰囲気がありました。ノスタルジーな懐かしさや人の温もりを素直に感じられる彼の作品らしい仕上がりです。本作が興行的に成功できるのか微妙ですが、次回作も頑張って欲しいと思います。必ず劇場へ観に行きます。

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2008.06.03

映画『過去のない男』(お薦め度★★★)

監督・脚本、アキ=カウリスマキ。2002年フィンランド・ドイツ・フランス。人間ドラマ映画。出演、マルック=ペルトラ(過去のない男)、カティ=オウティネン(イルマ)、アンニッキ=タハティ(救世軍のマネージャーにしてバンドのヴォーカリスト)、マルコ=ハーヴィスト&ポウタハウカ(救世軍バンド)。2002年カンヌ国際映画祭グランプリ、主演女優賞受賞。

味のある面白さです。
冒頭いきなり衝撃的なバイオレンスで始まり、ホラーっぽいシーンが登場して思わずどうなるのだろうかと観客を不安にさせるスタートを切ります。意外性があるというか風変わりな作風です。このトリッキーな手法が延々と続くのかと思いきや、その後は落ち着いた語り口で話が進みます。

暴力によって記憶喪失になった"ある男"の再生と希望に満ちるだろう未来が描かれています。一文無しで身元がわからないという逆境を悲観することなく、淡々と前向きに生きようとする主人公を、それぞれの立場で助けようとする人たちと、金をむしろうとする輩とのコントラストが不思議と温かな視線にさせてくれます。

記憶喪失のストーリーというととかく過去を引き摺って、サスペンス調に謎解きが行われて過去と未来を対比させるという構成になるのが常道ですが、本作の主人公は過去もこだわらないし否定もしない、それはそれとしてあるがままの未来を進んでいくという生命力というか「男力(おとこりょく)」の押しの強さ、斬新さに羨望させられます。歳をとってもカッコイイ恋愛があるんだよと思わせるところが憎いですね。

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2008.06.02

映画『Gガール 破壊的な彼女』(お薦め度★★★)

監督、アイヴァン=ライトマン。脚本、ドン=ペイン。原題『MY SUPER EX-GIRLFRIEND』。2006年米。ラブ・コメディ映画。ユマ=サーマン(ジェニー/Gガール)、ルーク=ウィルソン(マット)、アンナ=ファリス(ハンナ)、エディ=イザード(ベッドラム教授)、レイン=ウィルソン(ヴォーン)。

よく出来ています。タイトルや予告からは想像できない面白さでした。
観るまでは超"猟奇的な彼女"の超人的な恋愛ドラマをイメージしていたのですが、全く予想外のストーリー展開で予定調和でない脚本が見事です。ハリウッドのオリジナリティ溢れるエンタテインメント作品でした。韓国映画や邦画では太刀打ちできません。
これまでのスーパーヒローものでタブー視されてきた「セックス」を真正面から扱っています。しかも女性が主人公という従来では考えられない設定で、商業的にリスクが高過ぎる博打に近い試みをしています。これをB級でなくメジャー作品として挑戦し、成功させたアイヴァン=ライトマン監督は並大抵の手腕ではありません。スーパーヒーローのエロ事を観客が引かないように描くのは脚本が相当緻密に計算されていなくてはなりませんし、キャラクターも非常に重要です。この難しい人物設定にピッタリなのがユマ=サーマンでした。正義の味方ながら少しネジが外れたお馬鹿キャラで、終始カッコよくもキレイにも感じさせません。その辺りがエンディングに向けた伏線として機能しています。
子供と一緒に観ることができないスーパーヒーローものですが、見逃すにはもったいない一品です。

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2008.05.30

映画『ゲゲゲの鬼太郎』(お薦め度★★)

監督、本木克英。脚本、羽原大介。原作、水木しげる。2007年日本。ホラー映画。出演、ウエンツ瑛士(ゲゲゲの鬼太郎)、井上真央(三浦実花)、内田流果(三浦健太)、田中麗奈(猫娘)、大泉洋(ねずみ男)、間寛平(子泣き爺)、利重剛(三浦晴彦)、橋本さとし(空狐)、YOU(ろくろ首)、小雪(天狐)、中村獅童(大天狗裁判長)、谷啓(モノワスレ)、室井滋(砂かけ婆)、西田敏行(輪入道)。声の出演、田の中勇(目玉おやじ)。人気妖怪漫画を実写映画化。

脚本がダメダメです。ストーリーが陳腐過ぎました。
よくこの内容で映画化したものです。人気キャラクター作品でなければ見向きもされないでしょう。ただし、妖怪の特殊メイクやVFXは良く出来ており、不自然さはありません。映像表現は及第点が付けられます。特に面白かったのは鬼太郎が特殊能力の「髪の毛針」を使った後に、鬼太郎の頭がつるっ禿げになったシーンです。意味の無いリアリティが笑えました。
本作はヒットしたため、続編の『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』が今年7/12にもうすぐ公開されますが、劇場版1作目を観た感想としては次回作に全く興味がもてません。ドラえもんシリーズのように中身の無い人気キャラクター映画は御免です。

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2008.05.27

映画『大日本人』(お薦め度★★★)

監督・企画・主演、松本人志。脚本、松本人志、高須光聖。2007年日本。コメディ映画。出演、松本人志(大佐藤大 だいさとう=まさる)、竹内力(跳ルノ獣)、UA(小堀マネージャー)、神木隆之介(童ノ獣)、海原はるか(締ルノ獣)、板尾創路(匂ウノ獣)。2007年カンヌ国際映画祭で“監督週間”部門への正式招待作品。

今まで観たこともないオリジナリティ溢れる異色コメディです。
非常にクセがあるものの、これはこれで楽しめました。ウルトラマンなどの巨大ヒーローもののパロディですが、想像を超えた展開に呆れます。巨大化したときの特撮が異様で目が離せなくなりました。登場する珍"獣"の奇妙奇天烈なことといったらありません。驚きの連続でした。コントでもなくドキュメンタリーとも違う、摩訶不思議な新ジャンルを構築しています。

観るまではそれほど面白い作品だとは思えませんでした。理由は、雑誌「日経エンタテインメント!」の連載エッセイの松本人志「シネマ坊主」映画レビューでの映画採点が同じだったことがないからです。観た映画の評価がことごとく違うので監督としてつくられる映画は端から感性が合わないと予想していました。思ったとおり合いませんが、これだけ合わないとそれはそれで非常に興味深い存在です。

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2008.05.25

映画『蟲師』(お薦め度★★)

監督・脚本、大友克洋。脚本、村井さだゆき。原作、漆原友紀。2006年日本。ミステリー・ホラー映画。出演、オダギリジョー(ギンコ)、江角マキコ(ぬい)、大森南朋(虹郎)、蒼井優(淡幽)、李麗仙(たま)、りりィ(庄屋夫人)、クノ真季子(真火の母)、守山玲愛(真火)。

面白くありません。失敗作です。
『AKIRA』や『スチームボーイ』のようなものを実写版でも期待していたのですが、本作には見事に裏切られました。物語がほとんど理解できず、観終わってストーリーをどう解釈していいものかわかりません。

流石に映像表現は優れています。妖しき生きもの“蟲”という架空の世界を見事に描き出しています。淡幽が蟲の力を文字に封じ込めるシーンは、オドロオドロしく独特の雰囲気がありました。

今をときめく若手俳優のオダギリジョーと蒼井優を起用させるキャスティングは文句無しです。ただし、オダギリジョーの現代風の演技は時代劇にマッチしておらず、1人だけ浮いた存在に感じられました。江角マキコが演じたぬいもほとんど理解できない人物でした。

ハッキリ言って次の実写版はよほどの評価にならない限り観ません。

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2008.05.23

映画『夏物語』(お薦め度★)

監督・脚本、チョ=グンシク。脚本、キム=ウニ。2006年韓国。悲恋映画。出演、イ=ビョンホン(ユン=ソギョン)、スエ(ソ=ジョンイン)、オ=ダルス(ナム=ギュンス)、イ=セウン(イ=スジン)。

全くの期待外れです。
1969年の韓国を舞台に学生運動が高まっていた時代を描いています。久しぶりのイ=ビョンホン主演作で邦題のセンスが良いので楽しみにしていましたが、出来の悪い邦画のようにほとんど起伏のない淡々とした展開で盛り上がりがありません。脚本・編集・演出のどれをとっても低レベルです。
そもそも物語がわかりません。「農村活動」と呼ばれる大学生が農作業を手伝いに行ったことで主人公ソギョンがジョンインと出会いますが、彼女の説明があまりに乏しく、父親が北朝鮮に渡った共産主義者の娘という設定のみで地元での事情がさっぱり伝わってきませんでした。韓国の政治事情と時代認識がないとほとんど理解不能です。大学に戻ってたまたまデモの現場に2人がいたため、巻き添えで検挙されてしまいます。その取調べで「スパイ罪」という重罪容疑になることも、理解できずに全くの傍観者となってしまいました。本作の悲恋に繋がる最大のエピソードは韓国人以外には通じません。日本人には無理です。ほとんど世界マーケットで通用しない作品でした。イ=ビョンホンの作品でこれだけ面白くないのは初めてです。

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2008.05.22

WOWOWで7/8から「GSG-9 対テロ特殊部隊」第2シーズン放送開始!!

日本ではあまり馴染みのないドイツのドラマながら、超カッコイ~~イ「GSG-9 対テロ特殊部隊」の第2シーズンがWOWOWで放送開始されます。昨日届いた番組ガイド誌6月号で知り、WOWOWサイトを確認しました。

ドイツでは衛星ペイテレビ局Sat.1が放送。

第1シーズン 2007年3月~(ドイツ)、2007年7月~(日本・WOWOW)
第2シーズン 2008年2月~(ドイツ)、2007年7月~(日本・WOWOW)

1年ぶりです。待ちに待ちました。今回は前シーズンよりも1ヶ月遅れです。番組編成としては6月にUEFA EURO 2008 サッカー欧州選手権が開催されるので仕方ありませんね。このブログもこの期間はドラマどころではなく、サッカー一色になるでしょう。全31試合をTV観戦するつもりです。(プロ野球観戦をどうすればいいのか悩んでいます)。

「GSG-9 対テロ特殊部隊」は一話完結なので、第1シーズンを見逃した方も楽しめると思います。リンク先に第1シーズンのレビューを書いてあります。是非参考にしてください。自信を持ってお薦めします♪

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映画『手紙』(お薦め度★★)

監督、生野慈朗。脚本、安倍照雄、清水友佳子。原作、東野圭吾。2006年日本。人間ドラマ映画。出演、山田孝之(武島直貴・弟)、玉山鉄二(武島剛志・兄)、沢尻エリカ(白石由美子)、吹石一恵(中条朝美)、尾上寛之(寺尾祐輔・直貴の親友)、吹越満(緒方忠夫・被害者の息子)、風間杜夫(中条・朝美の父)、杉浦直樹(平野・電器店の会長)。

物語の構成で辛いものがあります。
そもそもリアリティがありません。登場人物の中で、白石由美子と電器店会長の平野の2人は存在しえません。物語を成り立たせるために重要な存在ですが、こんな奇特な人は現実にいないでしょう。非常に創作された話としか感じることができず、作品の世界に入ることはできませんでした。犯罪加害者の弟が差別に苦しんで、兄を捨てるというテーマは理解できるものの、兄弟の葛藤よりも弟の彼女の想像を超える行動に思いっきり引きました。

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2008.05.20

映画『バッテリー』(お薦め度★★★)

監督、滝田洋二郎。脚本、森下直。原作、あさのあつこ。2007年日本。スポーツドラマ映画。出演、林遣都(原田巧)、山田健太(永倉豪)、鎗田晟裕(原田青波・弟)、蓮佛美沙子(矢島繭)、萩原聖人(戸村真・新田東中学野球部監督)、上原美佐(小野薫子・軟式テニス部顧問)、濱田マリ(永倉節子・豪の母)、米谷真一(沢口文人・野球部員)、太賀(東谷啓太・野球部員)、山田辰夫(草薙・英語教師)、塩見三省(阿藤監督・横手二中監督)、岸部一徳(校長・新田東中学校校長)、天海祐希(原田真紀子・巧と青波の母)、岸谷五朗(原田広・父)、菅原文太(井岡洋三・巧と青波の祖父)。児童文学出身の人気作家あさのあつこの代表作、1000万部のベストセラーを映画化。2007/3/1にNPB(社団法人日本野球機構)が「バッテリー」を推薦映画に決定。

なかなか良い作品です。
岡山県を舞台に郷愁溢れる情感のこもった映像が瑞々しく、清々しさを感じさせました。ただし、主人公の少年を美化し過ぎていました。純粋でひたむきでありながら、小利口な落し所をもつ男の子は現実離れしています。女性が描く少年の理想像が描かれているといえるでしょう。

中学生の少年少女のキャスティングは絶妙でした。巧役の林遣都(はやし=けんと)は孤高の天才ピッチャーを申し分なく演じきっていました。球のスピードは本当の野球部員のようで疾走するランニング姿がとても様になっていました。彼らを取り巻く大人たちの中で特に萩原聖人が良い演技をしていました。骨太で存在感があり豪胆なキャラクターです。主人公を挑発するシーンは見応えがありました。これまで役者としてあまり印象が無かったのですが、本作でかなり彼を見直しました。

幾重にもエピソードが組み合わされて、脚本がよく出来ていたと思います。ただし、泣きの要素を散りばめてはいるものの、感動することなく割りとサラッとした印象です。もっと感動深い物語と思っていたので外されたように感じます。

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2008.05.12

映画『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(お薦め度★★★★★)

監督、ブレット=ラトナー。脚本、ザック=ペン、サイモン=キンバーグ。2006年米。SFアクション映画。出演、ヒュー=ジャックマン(ウルヴァリン)、ハル=ベリー(ストーム)、パトリック=スチュワート(プロフェッサーX)、ジェームズ=マースデン(サイクロップス)、ベン=フォスター(エンジェル)、ファムケ=ヤンセン(ジーン=グレイ)、イアン=マッケラン(マグニートー)、レベッカ=ローミン(ミスティーク)、アンナ=パキン(ローグ)、ショーン=アシュモア(アイスマン)。マーヴェル・コミック原作のSF近未来アクション「X-MEN」シリーズ第3作。

良いですね!!シリーズ最終章に相応しく完結しています。
前2作のブライアン=シンガーからブレット=ラトナーに監督が交代していますが、第1作のトーンを踏襲して、登場人物のキャラクターを最大限に活かした"これぞシリーズの最後"といえる物語の作り込みに脱帽です。超弩級のスリルとサスペンスがスリリングに展開します。想像を超えたミュータント・パワーが全開となり、壮絶で過酷な戦いが描かれました。特にジーン=グレイがプロフェッサーXやマグニートーを超えるレベル5の能力を秘めていたという隠し玉で、クライマックスはタダタダ興奮のるつぼでした。久々にハリウッドの贅沢なエンターテインメント作品を堪能しました。本当に劇場で観なかったのが心残りです。


【関連記事】
2007/ 3/12 映画『X-メン』(お薦め度★★★★★)
2008/ 5/ 8 映画『X-MEN2』(お薦め度★★★)

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2008.05.08

映画『X-MEN2』(お薦め度★★★)

監督、ブライアン=シンガー。脚本、マイケル=ドハティ、ダニエル=P=ハリス、ブライアン=シンガー。2003年米。SFアクション映画。出演、ヒュー=ジャクソン(ウルヴァリン)、パトリック=スチュアート(プロフェッサーX)、ジェームズ=マーズデン(サイクロップス)、ファムケ=ヤンセン(ジーン=グレイ)、ハル=ベリー(ストーム)、アンナ=パキン(ローグ)、ショーン=アシュモア(アイスマン)、アーロン=スタンフォード(パイロ)、アラン=カミング(ナイト=クロウラー)、イアン=マッケラン(マグニートー)、レベッカ=ローミン=ステイモス(ミスティーク)、ブライアン=コックス(ストライカー)、ケリー=フー(デスストライク)。マーヴェル・コミック原作のSF近未来アクション「X-MEN」シリーズ第2作。

前作よりも全体的にトーンダウンしています。
今回はミュータントに対して政治運動による弾圧が展開して物語は複雑で難しくなります。人類との共存を目指すミュータント集団“X-MEN”を抹殺しようとする新たな敵は元陸軍司令官のストライカーです。唐突なキャラクターに感じました。ウルヴァリンの生い立ちとも関係するという背景がほとんどわからず、プロフェッサーXの力を利用するという設定も理解できないので何がどうなっていくのか混沌としてしまいました。また、前回敵対したマグニートーと共闘する関係もピンとこないままで観終わってしまいました。泣きのクライマックスも必要あるとは感じられませんでした。
本作はあくまでも3本あるシリーズの繋ぎとしての役割なのでしょう。次のシリーズ第3弾に期待したいと思います。

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2008.05.01

映画『砂時計』(お薦め度★★)

監督・脚本、佐藤信介。原作、芦原妃名子。主題歌、いきものがかり『帰りたくなったよ』。2008年日本。ラブストーリー映画。出演、松下奈緒(水瀬杏・大人時代)、夏帆(水瀬杏・中高生時代)、井坂俊哉(北村大悟・大人時代)、池松壮亮(北村大悟・中高生時代)、塚田健太(月島藤・中高生時代)、岡本杏理(月島椎香・中高生時代)、伴杏里(月島椎香・大人時代)、藤村志保(植草美和子・祖母)、戸田菜穂(植草美和子・母)、風間トオル(水瀬正弘・父)、高杉瑞穂(佐倉圭一郎・婚約者)。

GW第二弾の映画は自分向けです。予告編だけで"うるっ"と来る本作を選びました。邦画のラブ・ストーリーは韓国映画と違って劇場観賞するほど興味はないのですが、予告編の素晴らしい出来に興味がわきました。タイトルになっている主題歌のサビが映像とリンクして泣かせます(オフィシャルサイトで確認してみてください)。原作は全10巻でシリーズ累計700万部で大人気コミックだそうです。観る前に気になったのはヒロインの松下奈緒に女優として魅力を感じないことと原作が漫画という点です。ただし、作品の内容が良ければ問題にならない訳でそこは割り切りました。

予告編に比べて落ちます。不作でした。いろいろなテーマを盛り込み過ぎています。盛り沢山が悪いわけではなく、ラストでしっかりと巻き取れるかどうかです。恋愛ものなのに何故か肉親の死ばかりを大きく取り上げ過ぎたため、観終わって何も残りません。中高生時代の前半はそれなりだったのですが、大人になって描かれる後半の脚本があまりに凡庸でセリフが不自然です。クライマックスにはアクビが出てしまいました。ラブ・ストーリーとしても物語の定石を外しており、たたみかける切なさはほとんど感じられません。演出において同じシーンを何度も繰り返す手法には疑問を感じました。特に残念だったのは『パッチギ! LOVE&PEACE』の井坂俊哉を生かしきれていなかったことです。大人になってからの人物像に成長した過程が感じられず、中高生時代のままで大きくなったようで芳しくありませんでした。しかし、中高生時代の主人公たち4人の描き方は及第点だったと思います。特に収穫としては中高生時代の月島椎香を演じた岡本杏里でしょう。13歳ながら演技力があり、女優としての華を感じさせます。今後成長が期待できる若手です。

ところで、今日は5月1日。毎月1日の映画サービスデーで観ました。毎月1日は「映画の日」と認識していたのですが、正確には違うようです。社団法人 映画産業団体連合会のサイトで確認したところ次の通りでした。

1896年(明治29年)11月25日、エジソンが発明したキネトスコープが、初めて神戸で輸入上映され、この年から数えて60年目にあたる1956年(昭和31年)の12月1日を「映画の日」と制定し、日本における映画産業発祥を記念する日としました。

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2008.04.29

映画『名探偵コナン 戦慄の楽譜(フルスコア)』(お薦め度★★)

監督、山本泰一郎。脚本、古内一成。2008年日本。アニメ映画。声の出演、高山みなみ(江戸川コナン)、山崎和佳奈(毛利蘭)、神谷明(毛利小五郎)。青山剛昌の同名人気コミックの劇場版アニメ第12弾。

GWの子供向けアニメ映画は、他に『ドラえもん のび太と緑の巨人伝』と『クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ 金矛(きんぽこ)の勇者(ゆうしゃ)!』が上映されています。ドラえもんの劇場版は観るべき水準を満たしていないのでパス。クレヨンしんちゃんは当たり外れの差が大きく、本郷みつる監督作で納得できたものは無いので見送りました。結局消去法で昨年同様にコナンを選びました。劇場での人気は他の映画と比べて群を抜いていますが、ありがたいことにオフィシャルサイトで割引券を入手出来ます。本日1回目は満員で入場できず、2時間半後の2回目に何とか前から2列目中央の座席を確保できました。こんなに前で観賞したくないのですが仕方ありません。本当に驚くほど人気があります。

これだけ人気があるのならばと内容についても僅かな期待を抱いたのですが、大人が観るミステリーとしてはやっぱり落第です。こんな犯人の動機では物語として弱すぎます。犯罪として成り立たないでしょう。単なる独りよがりの逆恨みでしかありません。また、犯行の手口としても現実的ではありません。これだけの火力を手に入れるのは無理です。前作同様に"子供騙し"のアニメ映画です。一緒に行った子供たちは大変喜んでいるのでファミリー映画としては機能していますし、興行的にも成功しています。上映後に第13弾の予告がながれましたので今後もシリーズは安泰でしょう。しかし、可能ならば大人も楽しめる質の高い作品を希望します。

ところで、我が家族の両隣は中学生前後の女児がそれぞれ友人と家族(母親同伴)で観に来ていましたが、どちらも上映中にケータイを確認していました。母親同伴のほうは、娘を注意するどころか母親自身がケータイを取り出す始末です。子は親の鏡というように娘が真似をしていたのでした。本当に親子揃ってマナーが悪いです。やがてケータイは人間関係そのものを潰しますね。

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2008.04.24

映画『ドリームガールズ』(お薦め度★★★)

監督・脚本、ビル=コンドン。2006年米。ミュージカル映画。出演、ジェイミー=フォックス(カーティス=テイラーJr.)、ビヨンセ=ノウルズ(ディーナ=ジョーンズ)、ジェニファー=ハドソン(エフィー=ホワイト)、アニカ=ノニ=ローズ(ローレル=ロビンソン)、エディ=マーフィ(ジェームス=“サンダー”=アーリー)、ダニー=グローヴァー(マーティー=マディソン)、キース=ロビンソン(C.=C.=ホワイト)。

実話としてはリアリティが足りないし、ミュージカルにしてはエンターテインメント性が弱い作品です。
予告編から期待していたのですが、盛り上がりが弱く少し拍子抜けしました。女性ボーカル・グループのサクセスストーリーとしては波乱万丈ではあるものの、物語に深さを感じることができません。映画で使われている楽曲も虜にされるほどのパワーが無く、音楽シーンに物足りなさが残りました。ただし、ハリウッド映画らしく豪華スターが共演して上質な華やかさがあります。
2006年アカデミー賞授賞式でエディ=マーフィが助演男優賞を逃して途中で帰ってしまったという話がありましたが、特別な演技で人物描写が優れているわけではないので受賞を逃しても仕方ないところでしょう。本人が歌っていたのかはわかりませんが、本当であればかなり歌が上手い俳優です。おしゃべりだけと思っていたので意外でした。

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2008.04.22

仰天!?エディソン=チャンが復活

何んと2ヶ月前にスキャンダルで引退した香港スター俳優のエディソン=チャンがハリウッドで復活だそうです。

リンク: <横顔>ハリウッドで堂々の復活宣言かました元・香港芸能界の暴れん坊―エディソン・チャン - 速報 ニュース:@nifty.

いつかは復帰するだろうとは思っていましたが、驚くべき短期間での決着でした。単なる恋人同士のニャンニャン写真では無く、全くのエロ写真が流出して多くの関係した女性たちの人生を狂わせたのですから猛省して、当分の間は鳴りを潜めるべきでしょう。あまりにも破廉恥極まりない男でした。

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2008.04.14

ドラマ「4400 未知からの生還者4」全13話(お薦め度★★★)

SF人間ドラマ。第4シリーズ(ファイナルシーズン)。WOWOWで2008年1~4月放送。

出演、
4400を取り巻く人々
ジョエル=グレッチ(トム=ボールドウィン・NTAC捜査官)、ジャクリーン=マッケンジー(ダイアナ=スクーリス・トムの相棒)、ジョニー=ベアード(ミーガン=ドイル・NTAC主任)、チャド=ファウスト(カイル=ボールドウィン・トムの息子)。

4400たち
ビリー=キャンベル(ジョーダン=コリアー)、パトリック=フリューガー(ショーン=ファレル・4400センターのリーダー)、コンチータ=キャンベル(マイア=スクーリス・ダイアナの養子)、メガリン=エキカンウォーク(イザベル=タイラー)。

イントロダクション(WOWOWから引用)

第3シーズンまでのストーリー 宇宙から地球に白く光る球体が接近した直後、このほぼ半世紀に消えた失踪者たち4400人が生還。このことにより国は、国家脅威対策本部、通称NTAC(エヌタック)を結成。調査を開始した。《4400(フォーティーフォーハンドレッド)》と呼ばれるようになった生還者たちは、実は未来に連れ去られ、人類を破滅から救うべく現在に戻された人たちだった。それぞれ異なる超能力を持つがゆえ差別され、その多くが生還者たちの組織4400センターでお互い支えあう。やがて彼らの能力を抑制する薬品《プロマイシン》が広まるが、それは通常の人間にもほぼ2分の1の確率で超能力をもたらし、残りを死に至らしめるものだった。《センター》を主宰するコリアーは《プロマイシン》をばらまき、“新世界の始まり”を実現しようとするが!?

第4シーズンのみどころ
だが大量の《プロマイシン》は、一歩先んじたコリアーのもとへ。コリアーたちが目指す“新世界”とはいったい何か。一方、NTACはコリアーの野望を阻止できるのか。人類を待ち受ける、誰もが予期しなかった運命とは…!?


エピソード
#1「神になった少年」The Warth Of Graham
#2「心の扉」Fear Itself
#3「最期のメッセージ」Audrey Parker's Come And Gone
#4「他人の秘密」The Truth And Nothing But The Truth
#5「地図にない町」Try The Pie
#6「刻印ある者」The Marked
#7「エルサレム」Till We Have Built Jerusalem
#8「絶体絶命」No Exit
#9「愛ゆえに」Daddy's Little Girl
#10「侵入者」One Of Us
#11「機械の中のゴースト」Ghost In The Machine
#12「訣別」Tiny Machines
#13「天国と地獄」The Great Leap Forward <第4シーズン最終回>

ファイナルシーズンだということを知らずに観ていました。WOWOWが宣伝していなかったので次のシーズンが続くものばかりと勘違いしていました。第3シーズンまでの緊張感とは違って、第4シーズンは混沌としており、ラストは尻切れトンボに感じられます。しかし、この内容で終わらせるしかなかったのだと思います。消化不良な要素を残しましたが、これ以上は堂々巡りを繰り返すよりは得策です。シリーズを終わらせるために、4400に敵対する"刻印(しるし)ある者"が登場してきます。かなり強引で端折るため壮大なスケール感が減退しました。先が読めない展開が段々と狭められてエンディングを迎えた印象です。
エピソードの中では#8「絶体絶命」は秀逸でした。トムとコリアーの犠牲的な行動には泣かずにはおれませんでした。

【関連記事】
2005/ 5/ 8 『4400 未知からの生還者【日本語吹替版】』(全6話)
2006/11/14 ドラマ「4400 未知からの生還者2」全13話
2007/ 8/ 5 ドラマ「4400 未知からの生還者3」全13話

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2008.04.08

映画『クィーン』(お薦め度★★★)

監督、スティーヴン=フリアーズ。脚本、ピーター=モーガン。2006年イギリス・フランス・イタリア。実録映画。出演、ヘレン=ミレン(エリザベス女王)、マイケル=シーン(トニー=ブレア)、ジェームズ=クロムウェル(フィリップ殿下)、シルヴィア=シムズ(クィーン=マザー・皇太后)、アレックス=ジェニングス(チャールズ皇太子)、ヘレン=マックロリー(シェリー=ブレア)、ロジャー=アラム(サー=ロビン=ジャンヴリン)、ティム=マクマラン(スティーヴン=ランポート)。第79回(2006年)アカデミー賞主演女優賞受賞(ヘレン=ミレン)。

イギリス王室の内幕に迫った秀作です。
チャールズ皇太子と離婚後の1997年8月31日に自動車事故で他界したダイアナ元皇太子妃に対して、エリザベス女王が取った行動が自らを窮地に追い込んでいく様が率直に描かれています。王室として民間人となった人間に対して沈黙を守ることは当然の論理だったのでしょうが、絶大なダイアナの人気によって、エリザベス女王が追い込まれてしまいます。予想外の展開に苦悩する王室。この空気を素早く察知して王室と国民との橋渡しをトニー=ブレア新首相が行い事態の収拾に向かわせます。ブレア夫人の歯に衣を着せない台詞は実在の人物で差しさわりがあるのではと心配させるリアリティがありました。
世界中の人々が関心のある舞台裏を見事に再現したスティーヴン=フリアーズ監督の手腕はたいしたものです。レビューを書いていて『堕天使のパスポート』の監督であることがわかりました。なるほど、面白いはずです。

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2008.04.04

映画『守護神』(お薦め度★★★)

監督、アンドリュー=デイヴィス。脚本、ロン=L=ブリンカーホフ。原題『THE GUARDIAN』。2006年米。海洋アドベンチャー映画。出演、ケヴィン=コスナー(べン=ランドール)、アシュトン=カッチャー(ジェイク=フィッシャー)、ニール=マクドノー(ジェイク=スキナー)、メリッサ=サージミラー(エミリー=トーマス)、クランシー=ブラウン(ウィリアム=ハドレー)、セーラ=ウォード(ヘレン=ランドール)、ボニー=ブラムレット(マギー=マクグレン)、ブライアン=ジェラティ(ビリー=ホッジ)、ジョン=ハード(フランク=ラーソン)。

海猿』の倍くらい面白い作品です。
しかし、タイトルが悪過ぎます。これだけでは何も連想できません。アメリカ沿岸警備隊が舞台の物語です。直訳とはいえほとんどセンスの無い邦題になっています。
久々な骨太の頼れる兄貴(ケビン=コスナー)の物語でした。全編あまりに過酷な訓練シーンが登場します。観ている側も寒気を催すほどの辛さが満載でした。かなり高レベルの内容でしたが、残念なのはクライマックスからラストの展開でした。なんでこんなお涙頂戴にするのでしょうか。最後の締めで評価を落としました。あまり感心できませんでした。残念です。

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2008.04.03

映画『僕は妹に恋をする』(お薦め度★)

監督、安藤尋。脚本、祢寝彩木、安藤尋。原作、青木琴美。2006日本。PG-12。恋愛映画。出演、松本潤(結城頼)、榮倉奈々(結城郁)、平岡祐太(矢野立芳)、小松彩夏(楠友華)、浅野ゆう子(結城咲)。

ヒネリも何も無いタイトル通りの作品です。
少女漫画を実写化したようですが、まったくリアリティは無く、登場人物のセリフの意味不明さは理解しがたいだけでした。双子の兄妹の恋愛を描いています。いきなりエロ映画が始まったのかと目を疑いました。大体何で学校にきてまでイチャイチャしなければならないのでしょうか。リスクをおかす必然性はまったく無いはずで訳がわかりません。インセストを扱った割りには単純すぎるし中味がありません。双子を取り巻く人間関係も理解不能でした。双子の母親が浅野ゆう子というのも論外です。親子には全くみえませんでした。
どうにも救いようがないのですが、"嵐"の松本潤が主演したことで興行的には成功したようです。

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2008.03.31

映画『犬神家の一族(1976)』(お薦め度★★★)

監督、市川崑。脚本、市川崑、長田紀生、浅田英一、岩下輝幸、日高真也。音楽、大野雄二。原作、横溝正史。1976年日本。ミステリー映画。出演、石坂浩二(金田一耕助)。高峰三枝子(犬神松子)、島田陽子(野々宮珠世)、三条美紀(犬神竹子)、草笛光子(犬神梅子)、あおい輝彦(犬神佐清/青沼静馬)、地井武男(犬神佐武)、川口晶(犬神小夜子)、川口恒(犬神佐智)、金田龍之介(犬神寅之助)、小林昭二(犬神幸吉)、坂口良子(那須ホテルの女中・はる)、小沢栄太郎(古館恭三弁護士)、加藤武(橘警察署長)、大滝秀治(大山神官)、寺田稔(猿蔵)、大関優子(青沼菊乃)、三木のり平(柏屋の亭主・久平)、横溝正史(那須ホテルの主人)、角川春樹(渡辺刑事)、岸田今日子(琴の師匠)、三谷昇(藤崎鑑識課員)、辻萬長(井上刑事)、三国連太郎(犬神佐兵衛)、西尾啓(若林)、原泉(老婆お園)、沼田カズ子(柏屋の女房)、岡本健一(仮面師)、守田比呂也(主治医)、細井利雄(警察医)、北島和男(犬神奉公会の人)、那須清(野々宮大弐)、仁科鳩美(野々宮晴世)、勝山美香子(松子の少女時代)、宮本茂(警察官)、阿部義男(佐兵衛の若い頃)。

公開時の1976/11/14に日比谷の千代田劇場で観ています。当時あまり面白かったと感じておらず、その後のTV放映で何回か観てきましたが、正確に評価したことがありませんでした。角川映画30周年記念の2006年版リメイクがあまりにも面白くなかったので、あらためてオリジナルのレベルを確認するために観ました。

今観ても結構面白いです。

話のつながりに無理が無く、一連の展開に納得できます。脚本、編集、演出が調和しており作品の質が高いことを確認しました。財閥一族の呪われた物語が格調高く描かれています。原作者の横溝正史やプロデューサーの角川春樹が登場しており、角川映画第1作としての豪華さを随所に感じることができます。そうそう三木のり平も出演していました。
何度観ても思うのですが、石坂浩二演じる金田一耕助がほとんど役に立たない探偵であるところがミソです。凄惨な事件をとことん重くしない道化としての役割を担っています。その後も『悪魔の手毬唄』『獄門島』『女王蜂』『病院坂の首縊りの家』のシリーズでも同様なキャラクターで起用され続けたように記憶しています。リメイクでも犯罪を未然に防げないダメ探偵ぶりは健在でした。
いろいろと評価すべき点があるのですが、本作は音楽にもこだわってお金をかけていました。洋画では当たり前なのですが、邦画で映画音楽にも力を入れだしたのは角川映画からではなかったでしょうか。大野雄二作曲の琴をベースに日本的な情景を織り込んだ静かながら力強い楽曲に挽きつけられました。映画を観た後にLPレコード(1800円)のサウンドトラックを購入して何度も聞いては映像を想い起していました。後世に残る作品には良質の映画音楽が必須です。あらためて計算されて作られた作品であることが理解できます。

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映画『犬神家の一族(2006)』(お薦め度★)

監督、市川崑。脚本、市川崑、日高真也、長田紀生。原作、横溝正史。2006年日本。ミステリー映画。出演、石坂浩二(金田一耕助)、富司純子(犬神松子)、松嶋菜々子(野々宮珠世)、尾上菊之助(犬神佐清)、松坂慶子(犬神竹子)、萬田久子(犬神梅子)、葛山信吾(犬神佐武)、池内万作(犬神佐智)、螢雪次朗(犬神幸吉)、永澤俊矢(猿蔵)、石倉三郎(藤崎鑑識課員)、尾藤イサオ(仙波刑事)、嶋田豪(若林久男)、三條美紀(お園)、松本美奈子(青沼菊乃)、林家木久蔵(柏屋の九平)、三谷幸喜(那須ホテルの主人)、深田恭子(はる)、奥菜恵(犬神小夜子)、岸部一徳(犬神寅之助)、大滝秀治(大山神官)、草笛光子(琴の師匠)、中村玉緒(柏屋の女房)、加藤武(等々力署長)、中村敦夫(古館弁護士)、仲代達矢(犬神佐兵衛)。角川映画の第1回作品として1976年に製作された『犬神家の一族』を30周年を記念して再び市川崑監督が自らリメイク。

セルフリメイクは失敗です。
オリジナルと比べて優れたところはありません。脚本、演出、編集のいずれも落ちます。特にキャスティングは問題でした。この映画の重要な登場人物は犬神松子と野々宮珠世の2人です。この2人を演じる役者によって作品の良し悪しが決まります。
オリジナル(1976)とセルフリメイク(2006)の女優を比べてみましょう。

犬神松子:高峰三枝子(オリジナル)×富司純子(リメイク)
野々宮珠世:島田陽子(オリジナル)×松嶋菜々子(リメイク)

犬神松子においては、旧家の長女役なので貫禄が必須です。富士純子と比べて高峰三枝子のほうが数段格が上で、その存在感と演技力には太刀打ちできません。明らかに役者の格が違います。原作は推理小説として作品性が高いわけではないので、横溝正史の描くおぞましい血縁関係やその醜い遺産相続などのおどろおどろしい世界を伝えきれないと面白いものにはなりません。必要以上に気合いを入れていたのは伝わってきましたが、富司純子では役不足でした。
一方の野々宮珠世ですが、美人度と華やかさにおいては、松島菜々子が上です。しかし、島田陽子と比べて致命的に演技力が劣っていました。犬神佐清を慕っていることを明確に表現しなければエンディングが迎えられないですが、松島菜々子では悲劇の中の唯一の救いを観客に伝えることができていません。
期待はしていなかったものの、これほど作品に差が出るとは以外でした。

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2008.03.27

映画『ONE PIECE ワンピース THE MOVIE エピソード オブ チョッパー プラス 冬に咲く、奇跡の桜』(お薦め度★★★)

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監督、志水淳児。脚本、上坂浩彦。原作、尾田栄一郎。2008年日本。アニメ映画。声の出演、 田中真弓(モンキー=D=ルフィ)、中井和哉(ロロノア=ゾロ)、岡村明美(ナミ)、山口勝平 (ウソップ)、平田広明(サンジ)、大谷育江(トニートニー=チョッパー)、山口由里子(ニコ=ロビン)、矢尾一樹(フランキー)、牛山茂(Dr.ヒルルク)、島田敏(ワポル)、野沢雅子(Dr.くれは)、みのもんた(ムッシュール)。大人気TVアニメ「ワンピース」の劇場版第9弾。志水淳児監督は劇場版シリーズ第3作以来。

TVアニメも漫画も今まで一度も観たことがありませんでした。人気があるのは知っていましたが、どうしても貧相に見える独特の作画デザインが全く肌に合わない無いので興味が持てずにいました。以前から身内が"凄く良い作品"と薦めてくれており、今回親子特別鑑賞券(写真)を譲ってくれたので初観賞しました。

感動しました。

絵は予想通り良くありません。キャラクターはぶっ飛んでいて気に入りません。物理法則をあまりにも無視しています。エピソードがハチャメチャでついていけません。しかし、何なんでしょうか、この畳み掛ける説得力は!!主人公たちの仲間を守ろうとする友情のテーマは間違いなく心の琴線に触れてきます。圧巻です。潔いというか清々しさを感じました。この世界観は予想以上に居心地が良くハマルと大好きになるに違いありません。人気があるのも納得できました。大人が観ても面白く、一緒に行った子供たちも大変喜んでいました。

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2008.03.17

映画『ディフェンダー』(お薦め度★★★)

監督、ドルフ=ラングレン。脚本、ダグラス=W=ミラー。2004年アメリカ・イギリス・ドイツ・ルーマニア。アクション映画。出演、ドルフ=ラングレン(ランス=ロックフォード)、シャカラ=リダード(カイヤ)、トーマス=ロックヤー(スティーヴンソン)、キャロライン=リー=ジョンソン(ジョーンズ)、ジェラルド=カイド(モーガン)、イアン=ポーター(ニューウェル)、ジェリー=スプリンガー(合衆国大統領)。『ロッキー4/炎の友情』でスターダムにのし上がったドルフ=ラングレンが主演に加え初監督に挑んだ注目作。

掘り出し物です。
ドルフ=ラングレンが監督をしていることを知らずに観ました。低予算は明らかで彼以外に知っている俳優は出演しておらず、映像の雰囲気がTVドラマのようなので出だしは全く期待しませんでした。大統領直属の最強ボディガード部隊ディフェンダーが、国防長官護衛任務の最中に謎の武装集団に襲われるというハード・アクション作品です。万全な護衛にもかかわらず、圧倒的な攻撃を受けてしまう急展開に驚かされました。容赦ない戦況で精鋭6名のメンバーが次々に倒れていく予想もつかない状況が待っており、作品の世界に引き込まれました。あまりに苛烈な状況で、単なる護衛で無いことがわかってくる設定は見事でサスペンス性にも優れていました。
本作を観る限り、ドルフ=ラングレンは監督としても相当な才能を持っていると感じます。アクションシーンだけでなく複雑な背景を持ったドラマを同時に描くことができる手腕は並みではありません。

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2008.03.14

映画『ジャンパー』(お薦め度★★)

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監督、ダグ=リーマン。脚本、サイモン=キンバーグ。2007年米。SF映画。出演、ヘイデン=クリステンセン(デヴィッド=ライス)、ジェイミー=ベル(グリフィン=オコナー)、レイチェル=ビルソン(ミリー=ハリス・幼なじみ)、サミュエル=L=ジャクソン(ローランド=コックス)、ダイアン=レイン(メアリー=ライス・母)。

VFXによる瞬間移動の予告映像に圧倒され前売り(写真)で観に行きました。
テレポーテーションの映像はさすがに圧巻です。いろいろなバリエーションが登場して驚かされます。ただし、単なる超能力を駆使した追いかけっこで"どうして?何故?"という説明がほとんど無いので物語に深みはありません。アクションだけの表層的な作品になっています。
ダグ=リーマン監督は興行的に成功させているようですが、どうも相性が良くありません。過去に観た『ボーン・アイデンティティー』『Mr&Mrs.スミス』も本作同様に悪い評価でした。

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2008.03.13

映画『ザ・ダーク』(お薦め度★★★)

監督、ジョン=フォーセット。脚本、スティーヴン=マシコッテ。2005年イギリス・ドイツ。ホラー映画。出演、マリア=ベロ(アデル・母)、ショーン=ビーン(ジェームズ・父)、ソフィー=スタッキー(サラ・娘)、